レーザーで近視の治療
レーシック手術
翌日には効果はっきり

 「ビッビッビッ」とレーザーの照射音。「はい終わりました」―。レーザーで近視を治すレーシック手術は両目合わせて正味十分もかからない。患者は眼帯も不要で、手術台から降りると、そのまま一人で手術室を出ていく。
 南青山アイクリニック(東京都港区)の戸田郁子院長は「その日はぼやけているが、翌日からすぐにはっきり見えるメリットは大きい」と話す。
▽コンピューター
 レーシックは米国で開発され、既に10年ほどの実績を持つ。日本でも注目を集めたのはゴルフ界のスター、タイガー・ウッズ選手が受けた時だ。
 レーシックはコンピューターが自動的にやってしまうのが特徴で、あっという間に終わり、眼科医の出番はあまりない。
 まだ日本では「目の手術」に対する怖さが根強いが、身近にレーシック経験者がいると、その良さを聞いて積極的に受ける人が多く、次第に普及しつつある。
 近視治療の原理は、丸い角膜の表面にレーザーを当てて削り、カーブを緩くして屈折力を弱めるというものだ。
 「目の屈折力は、角膜が3分の2を、水晶体は3分の1を担っている。レーシックは白内障手術のように、目の中の手術ではなく、目の表面だけの手術なので行いやすい」(戸田院長)
 角膜の厚さは個人差はあるが約0・5mm。レーザーはコンピューター技術との組み合わせで1000分の1mmの厚さで削れる。

 ▽仲間に勧められ
 最初はレーザーを角膜表面に直接当てる方法が取られていたが、より優れた方法として登場したのがレーシックだ。
 レーザーを当てる前に、角膜表面をカンナをかけるように薄く切る。次に、このフタのようになった部分(「フラップ」と呼ぶ)をめくり、レーザーで削る。レーザー照射が終わると、このフラップを戻して手術終了。フラップは1分ほどでくっつき、まばたきぐらいでは動くことはない。
 「目が悪く、仕事でパソコンを使うので目の疲れが激しい」とレーシックを受けることを決めた男性(38)のケース。手術台に横たわり、まず右目から。
 点眼で麻酔をした後、まずフラップをつくる。次はレーザー。「赤いランプの中心を見て。はい」。ビッビッビッ。25秒照射。フラップを戻すともう終わり。左目も同じように手術は進み、両目合わせて正味7分で手術は終了。
 続いて手術を受けた女性(34)も、手術室に入り両目のレーシックを受けて歩いて退室するまで19分で済んでしまった。
 手術を終わった男性は「まだ、もわっとしているがよく見える。レーシックを受けた仲間から“人生が変わる”という話を聞いて手術をすることにした」と話していた。

 ▽高い安全性
 「レーシックは安全、確実、単純、安定の4つをクリアしている。両目同時が普通で、安全性が高いことの裏返し」と同院長。手術は簡単だが、手術のための検査は非常に入念に行われる。ここが一番大事なところだ。
 問題は角膜の厚さ。近視が強いほど削る必要があるが、厚さが0・4mm未満になると危険とされるため、5人に1人は不適格となるという。
 本人の満足度により5%前後の再手術があるが、手術による合併症などはほとんどないという。
 戸田院長は「スポーツ選手や、ドライアイでコンタクトをできなかった人などには非常に喜ばれ、満足度が高い。レーシック不適格の人にも他の方法がある」と話している。同クリニックではレーシックを年間6000-7000件実施。価格は48万円。連絡先はフリーダイヤル(0120)893810。


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