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頸性神経筋症候群を提唱 |
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頭痛やめまい、原因不明の微熱、手足の冷えなどを訴える自律神経失調症や、その症状である不定愁訴は首の筋肉の凝りによって起きる―。これらを「頸性神経筋症候群」と名付け、新しい病気として治療することを東京脳神経センター(東京都港区)の松井孝嘉・理事長が提唱している。 首の周辺では、背中にかけて広がる僧帽(そうぼう)筋や、深い部分にある頭板状(とうばんじょう)筋、さらに深い部分の頭半棘(とうはんきょく)筋など、たくさんの筋が複雑に入り組み、その間を神経が走る。 「頭部を強打するなどの外傷や、長時間同じ姿勢でいることによる筋肉の緊張で、筋肉が凝りなどの異常を起こす。ひどくなると神経や血管が圧迫され、さまざまな症状につながっていく」と、松井さん。
研究を始めたのは約30年前。むち打ちなどをきっかけに頭痛やめまいが治まらず、病院を転々とする患者らに首の筋肉の硬直が共通していることを突き止め、各地の大学で研究。その後、院長を務める松井病院(香川県観音寺市)で診断・治療法の開発に約20年間、取り組んだ。現在では慢性疲労症候群、パニック症候群、ストレス症候群、更年期障害の半数以上も頸性神経筋症候群に該当するものがあると考えており、患者はこのいくつかを合併しているケースが多いという。 診断は「頭が痛い・重い」「すぐ横になりたくなる」など30項目の問診をもとに、首の36カ所のポイントを触診し、痛みや硬さの程度を調べる。瞳孔が開いているのも重要な所見。血液検査や磁気共鳴画像装置(MRI)、脳波や平衡機能の検査も併用する。 治療は患者の状態に応じ、低周波治療や首を温める温熱療法、電気鍼(ばり)などで筋肉の緊張や痛みを緩和するのが基本。多くの人は1週間―1カ月程度で症状が改善に向かう。薬は神経系に効くビタミン剤を使用する程度だという。 11月の日本自律神経学会での発表によると、同センターを開設した2006年以降、自律神経失調症で入院治療を完了した265人の治癒率は92・5%。松井さんは「治療法は完成したが、首の凝りと症状との関係は未解明の部分も多い。さらに研究を続けたい」としている。 問診の30項目は、同センターのホームページで公開している。 (2009/01/13) +font> |