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地方大発のベンチャー |
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「大学で長年かかって突き止めた物質を何とか診断・治療薬に」―。「ガレクチン9」という物質が、がんやアレルギー、膠原(こうげん)病などの診断や治療に利用できることを香川大医学部の平島光臣教授(免疫病理学)が見つけ、4年前に地方大学としては珍しい大学発のベンチャー企業「ガルファーマ」を設立した。 ▽転移を予測できれば ![]() 一昨年からは国内製薬会社との共同研究もスタート、まず、乳がんの転移予知診断キットの開発に成功し、来春にも臨床試験に入る。 ガレクチン9は、アレルギーや炎症などの際に現れる好酸球(白血球の1つ)を集める役割をしているほか、過剰な炎症を抑えたり、がん細胞にアポトーシス(細胞死)を起こさせることなどが分かっている。 乳がんでは、患者のがん細胞にガレクチン9があると、転移や再発が少ないことなどが分かってきた。 ガルファーマに加わった同僚で乳腺外科が専門の山内清明教授は「現在はわきの下のリンパ節への転移があると、肺や骨などへ転移する可能性が高くなるので、リンパ節を摘出している。しかし、リンパ節転移があっても肺などに転移をしない場合や、逆にリンパ節転移がなくても再発する場合がある。ガレクチン9を調べることで正確に転移を予測できれば、苦しい化学療法を受けなくて済むだろう」と話す。 ▽リウマチやアレルギーの治療も さらに、がんを移植したネズミにガレクチン9を投与すると、がん細胞が死んでネズミが長生きすることも分かっている。 人のがん細胞内でガレクチン9を増やすことができれば、がんの転移を防いだり、治したりできる可能性も大いにあるという。 現在、ガルファーマはベンチャーキャピタルからの研究資金も確保、研究開発体制も整い、がんをはじめ、ガレクチン9がかかわると思われる種々の疾患についての研究開発を精力的に進めている。 「ガレクチン9の発見には、探し初めてから約20年もかかった」と平島教授。 「会社を設立した当初は本当に厳しかったが、どうにか軌道に乗り、現在は香川大や香川県のバックアップも受けている。社員も25人まで増え、1人で研究していたころより、何倍ものスピードになっている。最終的には、がんだけでなくリウマチやアレルギーの治療を目指したい」と話している。 |