『片頭痛-2』

 多かった誤診 
平田幸一・独協医大教授

 



  ――なぜ片頭痛はあまり注目されてこなかったのでしょう。

「理由の一つは誤診です。頭痛の専門家でないと緊張型頭痛との鑑別がうまくできず、緊張型頭痛と誤診することが多かったのです。今まで正しく診断されていたのは、片頭痛の4分の1から5分の1しかありませんでした」

 ―誤診が多かった理由は。
「医学教育も悪かったのですが、肩凝りがあるのは緊張型頭痛ということになっていたのです。患者が『肩凝りがあります』と言うと『あなたは緊張型頭痛です』となり、ほかの可能性はあまり考えていませんでした」

―ところがそうではない。

「肩凝りや肩が張るというのは、実は片頭痛の前触れの症状でもあるのです。前駆症状として肩凝りがある片頭痛患者は8割と言われています。肩が張ってから、ズキンズキンという片側の拍動性頭痛が始まる人がすごく多いのです」


―片頭痛特有の症状を教えてください。

「拍動性頭痛の発作が月に数回程度繰り返します。目の前がチカチカして視野が狭くなる閃輝性暗点という前兆がある場合がありますが、これなら診断は簡単です。吐き気があったり吐いたりしてしまう。光やにおいがつらい。めまいがあったり下痢をしたりする人もいます。動くと頭が痛く、動けず寝込んでしまう。このような症状があればまず確実に片頭痛です」

―診断で重要な点は。

「かつて緊張型頭痛はストレスと関係すると言われていましたが、片頭痛にも関連します。大事なことは最初に片頭痛を疑うことです。そうすると診断はうまくいきます。いろいろな啓発活動のおかげで、そういう教育が浸透し、少しずつ変わってきています」

 


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