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検査キットが登場へ |
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肺炎の病原体として最も頻度の高い肺炎球菌の感染を、簡単な検査で短時間に判定できる診断のキットが登場しようとしている。早くて的確な診断、治療が可能となり、患者にとってのメリットが大きい上、検査の数や不必要な治療を減らす効果も期待できるという。 ▽効果的な治療が可能
ここ1、2年で一変したといわれるインフルエンザの医療。その主役の1つが迅速診断キットだ。インフルエンザは、通常のかぜと鑑別するのが難しいケースも少なくなかったが、キットを使って診察時に診断を確定。新しい抗ウイルス薬の投与などで効果的な治療が可能になった。同じ考え方で、肺炎球菌を検出するキットが米国で開発された。日本でも承認に向けた審査が進んでいる。 「肺炎球菌の検出は、染色して顕微鏡で観察するのが基本だが、検体採取の技術や手間の問題があり、なかなか行われていない。簡単に使えるキットは肺炎の診断を変えていくかもしれない」と話すのは、倉敷中央病院(岡山県)呼吸器内科の石田直・部長。 肺炎球菌に感染して肺炎になると、血液中に入った菌の一部が尿中に出てくる。キットはこの抗原を検出するもので、患者の尿に浸した綿棒を差し込み、付属の試薬をたらすと、約15分で結果が出る。 ▽感度は80% 石田部長らは2001年から2003年にかけ、同病院に肺炎で入院した約230人にこのキットを使用。感染の有無の判定結果を、培養など従来の方法による診断結果と比較した。その結果、肺炎球菌が原因と特定できる「感度」は80%、原因ではないと否定できる「特異度」は91%で、キットでの陽性は肺炎球菌による肺炎と考えてまず間違いないとする結果が出た。 肺炎の治療には、幅広い病原体をカバーできる抗生物質が使われることが多いが、安易な使用で耐性菌の出現が問題視されている。石田部長は「キットで原因を特定できれば、肺炎球菌に抗菌力の強い薬を選択でき、治療効果の点でも耐性菌出現防止の点でも意義がある」と強調する。 肺炎の迅速診断ではこのほか、重症化しやすいレジオネラ菌による肺炎を判定するキットが承認申請中。非細菌性のマイコプラズマ肺炎用の抗体検出キットは、既に発売されている。 |