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心臓を取り巻く冠動脈が詰まって起きる心筋梗塞(こうそく)。生活習慣病の増加とともに国内でも増えているが、コンピューター断層撮影装置(CT)の進歩で患者負担の小さい検査が可能になってきた。詰まり具合だけでなく、発症の危険度も診断可能で、早期発見や予防に役立ちそうだ。
心筋梗塞は、冠動脈の血管壁内にコレステロールの塊であるプラークがたまり、これが破裂し血栓が血管をふさぐことなどによって起きる。
▽小さい患者の負担
もりした循環器科クリニック(京都市)の森下浩(もりした・ひろし)院長によると、胸痛などの自覚症状がある場合は通常、心電図検査や冠動脈に造影剤を注入して血管の状態を撮影する心臓カテーテル検査などを行う。
だが心電図の異常は発作時にしか見られないことが多い。心臓カテーテル検査も太ももの付け根の血管から心臓に細い管状のカテーテルを挿入するため、1泊2日の入院が必要で「患者に恐怖感や痛みなどもある」(森下院長)という。
このような中、患者負担の小さい検査法として発達してきたのが冠動脈CTだ。
心臓は拍動している上、呼吸によって肺が動くと一緒に動いてしまう。このため従来のCTでは画像がぶれて、冠動脈の鮮明な画像を撮ることはできなかった。
▽プラークの性状を評価
だが最新のマルチスライスCTは照射装置が一回転する間に64枚の断面を撮影、解像度が上がって0・4ミリのものまで識別可能になった。シャッタースピードに相当する装置の回転速度も上がり、撮影時間も短縮。「以前は35秒ほど息を止めてもらう必要があったが、今は約10秒で済む」(同院長)という。
最新の冠動脈CT検査では、冠動脈の狭窄(きょうさく)率に加え、カテーテル検査では分からないプラークの性状の評価もできる。 「硬いプラークは安定しており、軟らかく不安定なプラークが破裂しやすい」という。森下院長は「CT検査でプラークの性状が分かれば、将来破裂するかどうかをある程度予測でき、より適切な治療法の選択が可能になる。不安定なプラークを早めに治療すれば、破裂して心筋梗塞になることを防げるようになるだろう」と話している。
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