禁煙学会の作田学理事長 |
日本禁煙学会理事長の作田学・杏林大客員教授に、禁煙治療の在り方やたばこ対策について聞いた。
―禁煙治療の現状をどう見るか。「海外より5、6年は遅れているといわれていたが、経口投与の禁煙治療薬が発売され、条件はあるが保険も使えるようになったことで追いついたといえるのではないか。有効率は50―60%とされ、20%程度だったニコチン代替療法とはかなり違う」 ―治療を成功、普及させるにはどうしたらいいか。 「本人が勉強したり、周囲に勧められたりして、たばこの毒性と、やめられないのはニコチン依存症という病気のせいだということを理解し、やめたいと思うことが大事だ。たばこの依存性はアルコールや、マリフアナなどの薬物に比べてもかなり強い。本人の努力とともに、家族や医療関係者、行政の支援も必要だ」 ―国の対策は。 「日本も批准しているたばこ規制枠組み条約は、製品の警告表示、広告、政策決定の場からのたばこ業界の排除、公共スペースでの禁煙などについて定めている。一部の項目では条約の目的を達成するための具体的指針も策定されたが、日本の取り組みは不十分だ。日本が世界の潮流に逆らう格好になっている背景には、たばこ税を管轄する財務省の存在が大きい」 ―未成年者の対策はどうあるべきか。 「たばこの値上げが一番効果的であることは、諸外国の多くが経験している。次に教育。学校の授業のカリキュラムに禁煙教育を取り入れるなどして、繰り返し取り組むべきだ。喫煙禁止を呼び掛けるポスターなどは硬い、孤独なイメージの物が多い半面、製品の広告には仲間意識や連帯感を強調する巧みさがある。若者に最初の1本を吸わせないための環境はいいとはいえない」 (2008/11/11) +FONT> |