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鼻炎も重要、病巣感染背景 小児期からのケアを |
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小児の血管炎の一種で、再発や腎炎への進行が問題になる「ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」の多くのケースが、虫歯や根尖性歯周炎など歯科の病気や、副鼻腔炎など耳鼻科の病気の治療によって治るとする研究結果がまとまった。 背景には、細菌やウイルスによる炎症が離れたところに影響を及ぼす「病巣感染」があるといい、病気を慢性化させないケアが小さいうちから重要なことを示している。 ▽アジアで高頻度
研究の中心となった仙台赤十字病院(仙台市太白区)の永野千代子小児科部長によると、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病はアレルギーが絡んだ原因不明の病気とされ、5―6歳が発症のピーク。患者には隆起した出血斑がみられるほか、関節の痛みや腹痛、腎炎を合併する場合もある。日本を含むアジアで頻度が高いという。永野さんが病巣感染との関連に興味を持ったきっかけは、1999年に担当した当時11歳の男児。「血尿などがあり感染性の腎炎を疑ったが、虫歯だらけで口内の衛生状態が非常に悪いことに気付き、歯科に診察を依頼した」という。 永久歯のうち13本が、歯髄にまで虫歯が及んで起きる根尖性歯周炎だと分かり、抗生物質による腎炎の治療と並行して虫歯を治療した結果、血尿などは治まった。ところが、14歳の時に再び虫歯ができると、男児は血尿やタンパク尿も再発した。 ▽70%で歯の病気
そこで永野さんらは九九年以降、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病と診断した40人について、歯科や耳鼻科と協力して背景に潜む病巣を検討した。70%に当たる二十八人には虫歯や根尖性歯周炎があり、うち16人は副鼻腔炎や中耳炎、扁桃炎なども合併していた。一方、歯の病気はなかったものの副鼻腔炎だったのは5人で、うち1人は扁桃炎を合併していた。 「虫歯や副鼻腔炎で細菌などの抗原に慢性的にさらされると、病巣感染の主体と考えられる扁桃に障害が起き、免疫機能に異常が生じる。ヘノッホ・シェーンライン紫斑病などはこうして発病したのでは」と永野さん。 治療は抗生物質を基本に、腹痛や関節痛のある患者にはステロイド剤も投与。根尖性歯周炎は、乳歯の場合は抜歯することが多いが、永久歯に影響が及びそうな場合などは抜かずに治療した。このほか、患者全員と家族で口の中の洗浄や歯磨き、食事指導も実施した。 ▽早期に積極治療
この結果、40人中31人で紫斑病はそのまま治癒。9人は数カ月後に再発するなどしたが、扁桃の摘出やアデノイドの除去手術で完治し、その後は1人も再発していないという。「従来の紫斑病治療は安静を基本に、腹痛や関節痛がひどい場合は薬を投与し、腎炎に至らないようにする保存的なもの。しかし、早期から病巣を積極的に治療すれば病状は大きく改善する」(永野さん)。仙台赤十字病院の治療成績は腎炎発症率、再発率とも8%。諸外国はそれぞれ40―54%と15―35%だといい、その差は大きい。 永野さんは「子どもの虫歯や副鼻腔炎などの感染症は大人に比べ治りはいい。日本でも治療や予防に力を注ぎ、病巣感染を“上流”で食い止める努力をするべきだ」と話している。(共同通信 江頭建彦) (2008/10/28) +font> |