幻覚や痛み、緩和難しい
パーキンソン病で調査
 脳の神経細胞が減少して起きるパーキンソン病の患者は、震えや歩き始めの「すくみ足」など運動症状以外に幻覚や痛みなどの悩みも抱え、薬による緩和の難しさを感じている人が多いとの調査結果を、順天堂大と製薬会社の日本べーリンガーインゲルハイム(東京)がまとめた。
 患者は国内に約14万人と推定され、多くは50代以上。高齢化社会で今後も増え続けるとみられているが、患者や介護者が感じる医療の問題点が浮かび上がった。
 パーキンソン病の症状は①手などの震え(振戦)②筋肉が硬くなる③動作が緩慢になる④姿勢を保つのが困難になる―の「4大症状」に加え、すくみ足などの歩行障害といった運動症状がよく知られている。
 これ以外にも抑うつ状態や睡眠障害、自律神経の障害などがあり、こうした非運動症状について順天堂大医学部の服部信孝教授(脳神経内科)は「病気が進行すると現れてくる。生活の質(QOL)に大きく影響する」と話す。
 調査には患者団体「全国パーキンソン病友の会」も協力し、昨年2月から10月にかけて首都圏と静岡県内で実施。患者81人と、重症の患者の介護者51人の計132人に面接した。
 運動症状は98%、非運動症状は99%が自覚。「よく感じる」または「調子の悪い時に感じる」症状は、運動症状では「動作緩慢」(83%)、「筋肉が硬くなる」(80%)の順で、非運動症状では「疲れやすい」(70%)、「便秘」(66%)の順で、それぞれ多かった。
 運動症状では震え、すくみ足、動作緩慢などを緩和したい人が多かったが、こうした症状は半数以上が「薬で緩和されやすい」と答えている。
 一方、非運動症状では緩和したいものの上位に「日中に幻覚がある」「痛みの出る個所がある」「便秘」などが挙げられたが、薬で緩和されにくいとした人がいずれも半数以上だった。「何をやっても気分が向上しない」という、うつ症状だけは、薬で緩和するとの回答が比較的多かった。
 服部教授は「治療には医師と患者の共同作業が必要。診察時に話すことをあらかじめメモしてきたり、悪い時の症状をビデオで撮影して見せてくれたりする人もいる。こうした姿勢は大事だ」と話している。(2008/08/19)

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