有山良一横浜市立大病院薬剤部担当部長 |
後発医薬品の積極導入を早くから進め、地域の調剤薬局との連携にも力を入れる横浜市立大病院の有山良一・薬剤部担当部長に聞いた。
―取り組みのきっかけは。「厳しい財政状況の下、効率的な病院運営や、市民の薬剤費負担軽減の必要性などから、自治体病院として変革を迫られたことだ。横浜市では病院と薬局との医薬分業も進んでいたことから、一部の市立の病院で2002年以降、後発薬の導入と一般名での処方を本格的に始めた。その後市大病院でも取り組みがスタートし、今年3月時点で医薬品約1600のうち13%が後発薬だ」 ―具体的方策は。 「採用する薬は院内の委員会で決定するが、それまで原則として医師からだった申請を、薬剤師や看護師らにも認めた。委員会では、安定供給の可否や安全性、ほかの薬と外観や名称が似ていないか、メーカーの情報提供態勢、などを審査し、優れた後発薬を選択できるようにした」 ―後発薬に不安を訴える医師らもいるが。 「先発薬と同じ規制下で製造されており、品質の悪いものは既に市場から排除されている。後発薬の中には、添加物を工夫して安全性が高い、室温保存が可能で管理しやすい、容器の取り扱いがしやすい、味が良く飲みやすいなど付加価値があるものも多い。こうした、価格だけではない利点の数々を院内で周知し、理解してもらうよう努めた。導入した後発薬での副作用報告はこれまで1件もない」 ―院外処方の現状は。 「今年5月の1カ月間で院外処方は約18800件だったが、医師が『後発薬への変更不可』と指定したのは61件にすぎない。患者には、病院内に設けた院外処方コーナーで、後発薬を扱う薬局を紹介したり、相談に応じたりしている」 ―地域の薬局との連携は。 「新たに採用した薬や使用をやめた薬の情報は、すぐに地域の薬剤師会に提供する。病院主催のセミナーも開催して、多くの薬の中から特性や価格を総合的に判断して薬を選ぶのは、薬剤師の重要な役割だということを理解してもらっている。今後、処方薬と実際に調剤された薬が異なるケースが増えると予想され、『お薬手帳』に一般名を併記することや、医師への提示を患者に指導することも要請している」 (2008/07/15) +FONT> |