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先進医療の拠点施設 |
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千葉大病院(河野陽一病院長)は、基礎医学の成果を速やかに臨床に応用する橋渡し研究や、先進医療を行う「未来開拓センター」を開設した。がんへの免疫細胞療法など、既に各科が実施している治療を集約化する一方、新たな臨床研究も計画している。 センターは5月にオープンした新病棟の一階にあり、広さ約1500平方メートル。治療で体内に入れる細胞の培養・加工を行う細胞調整室や、遺伝子治療で遺伝子の運び屋となるウイルスベクターを調整する部屋などがある。いずれも無菌状態に保たれ、医薬品の製造管理や品質管理に関する国の基準(GMP)を満たす。
細胞などの汚染や人への感染を防ぐため、各部屋は作業者の動線が一方向になるよう配置され、周囲の部屋とは気圧を変えて空気の流れも遮断している。千葉大が既に手掛けた免疫細胞療法の一つは、がんを攻撃するリンパ球の一種、NKT細胞を用いたもの。血液から取り出した後、増やして体内に戻したり、細胞を活性化する糖脂質を樹状細胞という特殊な細胞に取り込ませて一緒に投与したりする方法があり、肺がんや頭頸部(けいぶ)のがんで約60例実施。生存期間延長やがんの縮小がみられたという。 足の動脈が詰まるなどして血液の流れが悪くなる閉塞(へいそく)性動脈硬化症やバージャー病患者に、単核球という成分を血液から取り出し、患部に注射して血管再生を促す治療も約70例。医療費の一部が負担される国の先進医療としても認められている。小室一成教授(循環器内科)は「約7割の患者に有効で、今後は心筋梗塞(こうそく)など虚血性心疾患にも応用したい」と話す。 小室教授はこのほか、白血病などに使われるサイトカインの一種G―CSFを使った心筋梗塞の治療を約40例実施。冠動脈が詰まり壊死(えし)した部分が減るなどの効果を確認している。 こうした治療はこれまで各科がそれぞれの施設で行い、先進医療だけの専門スタッフもいなかった。安全性や効率性を高めるための拠点として、未来開拓センターの構想が進んだという。 今後も、脂肪細胞の前駆細胞に遺伝子を入れ、タンパク質を発現させて移植する補充療法などを検討している。千葉大病院は「運営費などは課題だが、産学連携を進め民間資金も活用していきたい」としている。 (2008/07/01) +font> |