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説明なければ周囲に負担 社員の職場復帰 |
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うつ病で仕事を休む人が増え、それに伴い復職支援が大きな課題となってきた。せっかく治療を終えても、仕事に戻って再発するケースも多い。迎える同僚の側にも戸惑いや負担感があるという。何が大切なのか。専門家らの意見を聞いた。 × × × × × 東京都内の男性教師(46)が、体調の異変に気付いたのは数年前、設立準備に奔走した新設校がスタートし一学期を終えた時だった。「体重が10キロも減少し、夜寝られない。気持ちは張り切っていたので、うつと診断された時は『何で?』という感じだった」 夏休みだけ休んで9月に戻るつもりが「今戻ったらすぐ再発します」と主治医に止められた。スポーツクラブに通い、学校のことを考えないようにして過ごすうち「自分がいないと回らないと思うのは間違い」と思えたのが奏功。主治医の許可で年明けに復帰、担任をはずしてもらうなど周囲の理解を得て、今は薬もいらなくなったという。 ▽4タイプ
だが主治医の指示だけでソフトランディングできる例ばかりではない。2005五年から復職支援を目的とした精神科デイケアを開設している「東京都立中部総合精神保健福祉センター」(世田谷区)には、復職の難しい患者が医療機関から紹介されてくる。 年間約100人を診る同センターの菅原誠医師は「復職リハビリには通勤訓練、職能回復訓練に加え、うつの再発を予防し再発時に適切な対処がとれることを目標とした指導が必要。復職の失敗を防ぐことは、自殺予防にもつながる」と強調する。 菅原医師は、復職困難な患者を①可能な限り休職を続けたい復職回避うつ型②職業適性・能力不適合型③不適切診断・治療型④生活環境問題群―の4タイプに分類。 ①のケースでは、認知療法やSST(社会生活技能訓練)などによる心理教育、②では異動やリハビリ勤務を勧めるなど職場と調整、③では例えばうつとされた人から統合失調症を見分ける、④ではインターネットに熱中し昼夜が逆転している生活を立て直す―などきめ細かく対応し、利用者の8割以上の復職に成功している。 ▽症状をプレゼン
「自分より立場が上だった主任が復職する際、わたしが仕事を割り振るよう上司に言われて。簡単なことすらやってもらえず、また休職された時には『わたしの言い方が悪かったのかも』と落ち込みました」横浜市のIT企業に勤める女性(40)は、会社からも本人からも十分な説明がないまま復職者を迎えた経験をこう話す。 復職者は基本的に元の職場に戻し、業務内容は産業医や産業保健スタッフ、人事、上司らで決めるのが理想だが、体制が整っていない企業も多い。一般社員への啓発はまだこれからの課題だ。 厚生労働省は、専門家を確保できない中小事業所には、都道府県にある「産業保健推進センター」などを活用するよう勧めている。また個別の対象者には、やはり各都道府県にある「地域障害者職業センター」が復帰に向けたコーディネートや支援を実施している。 東京障害者職業センター(台東区)では、安定した生活習慣の確立や集中力の向上に加え、職場ストレスの対処方法も習得。同僚や上司に自分の状態について分かりやすく説明できるよう「プレゼン」の練習もする。 職場復帰の問題に詳しい島悟・京都文教大教授は「どこの企業でもIT化やグローバリゼーションが進み流れが速い。バブル後の採用が極端に少なく、若手に厳しい状況も共通。状況によっては元の職場に戻ることだけでなく、転職も視野に入れて、能力や技術に見合った働き方や生き方を考えるのが良いと思う」と話している。(共同通信 飯田裕美子)(2008/06/10) +font> |