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分子標的薬スニチニブ |
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腎細胞がんと、胃や小腸などの粘膜下にできる消化管間質腫瘍(GIST)の治療薬として、スニチニブ(商品名スーテント)が日本でも承認された。がん細胞の増殖や、がん細胞に栄養、酸素を送る血管ができる血管新生にかかわるタンパク質に作用し、働きを阻害する「分子標的治療薬」。6月にも医療機関向けに発売される見通しだ。 延命効果の一方で重大な副作用も報告されており、製造販売元のファイザーは、当面は販売先の病院を限定するなどして適正使用を図る。 スニチニブは細胞膜の内側にある受容体に結合することで、細胞増殖や血管新生を起こさせる情報の伝達をブロックする。経口薬で1日1回、4週間続けて服用し、2週間飲むのをやめるサイクルを繰り返す。 治療の対象は、腎細胞がんでは、手術で腎臓と周辺の脂肪組織も含めて切り取る根治切除ができないか、転移性の場合。GISTでは、別の分子標的薬イマチニブ(同グリベック)が効かない症例となる。ファイザーは、投与対象となる患者を、腎細胞がんは年間2500―3000人、GISTは同500―700人と推計している。 赤座英之筑波大教授(腎泌尿器科学)によると、進行した腎細胞がん患者の1年後の生存率は約45%だが、海外での臨床試験ではスニチニブを服用した患者は77―71%と「かなりの延命効果がみられた」。似たような分子標的薬ソラフェニブ(同ネクサバール)は4月から販売されており、治療の選択肢が広がる。
GISTでも、症状が進行せずに生存する期間は27・3週間で、偽薬投与群の6・4週間に比べ長くなった。一方、国内での臨床試験81例すべてで副作用がみられ、血小板減少(91%)など重大な副作用も報告されている。 このため、販売先の病院は①がんの薬物療法について十分な知識と経験を持つ医師が在籍している②24時間の緊急対応ができる③循環器科と呼吸器科の医師が常勤か常に連絡が取れる―ことが条件。患者も全身状態の良い場合に限るなどの基準を設けてある。 赤座教授は「分子標的薬の真の効果と安全性の確認は未熟。従来の免疫療法や抗がん剤の役割が終わったと判断するのは早急で(患者1人1人に合った)テーラーメード医療の構築が重要だ」としている。(2008/05/26) +font> |