伝染性紅斑にご注意
患者、96年以降で4番目

  感染するとほおがリンゴのように赤くなり、せきや微熱が出ることもある「伝染性紅斑」の患者が増えている。大半が子供だが、大人では合併症が起きやすく、妊婦は流産する恐れもある。
 今年に入ってこれまでに報告された患者は、同期間で見ると1996年以降で4番目に多いといい、国立感染症研究所は「手洗いやうがいなどの予防対策を」と注意を呼び掛けている。


 ▽夏に増える患者

 感染研によると、「リンゴ病」とも呼ばれる伝染性紅斑は、パルボウイルスB19が原因で、くしゃみやせき、手などを介してうつる。まれだが輸血用の血液製剤からの感染もあるという。
 感染から約1週間で、くしゃみ、のどの痛み、37度台の熱などの症状が出る場合があり、10―20日後には両ほおや手足に紅斑が現れる。
 患者は例年、夏に増える。定点となっている全国約3千カ所の小児科から報告された患者 は、今年は第1週から第26週(6月26日―7月2日)までで約3万2千3百人。同じ週で比べると、昨年より約8千9百人多く、96年以降では2001年、02年、97年に次いで多い。患者の実数は、報告数の約10倍とされている。


▽難しい予防

患者は9歳以下が全体の90%以上で、そのほぼ半数を4―7歳が占める。感染は主に幼稚園や保育園、小学校で広がるが、子供から親にうつるケースも。感染研の安井良則(やすい・よしのり)研究官は「子供はほとんどが軽症。一方、大人は合併症で重症化する恐れがある」と話す。
 大人はほおの紅斑が出ることは少ないが、合併症として起きる関節痛と関節炎の頻度は男性が約30%、女性は約60%。子供の10%以下に比べ、かなり高い。
 妊婦が感染すると、流産や胎児の体がむくむ胎児水腫の危険性があり、もともと貧血の人は重症化する可能性もある。大人の半分程度は、防御のための抗体を持っていないという。
 さらに厄介なのは、患者から他の人にうつるのは、特徴的な症状が出ていない時期のため、予防が難しいこと。症状が出たときには、ほとんど感染性はなくなっている。
 安井研究官は「妊婦や、貧血など特にリスクが高い人は、流行期に人込みを避けるなどの対策も取ってほしい」としている。








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