『小児アレルギー性鼻炎-2』

 大人の基準当てはまらず 
工藤典代・千葉県立衛生短大教授

 



 ―アレルギー性鼻炎になりやすいのは、どのような子供でしょうか。

 「まず体質があります。千葉県こども病院での調査では、アレルギー性疾患を持っている子供の4人に3人は、親もアレルギーを持っていました。持っていないとされた親も、気付いていないだけかもしれません」

 ―そのほかには。

 「環境要因もありますし、食生活の変化もあるでしょう。車の排ガスが悪影響を与えるとの報告もあり、空気が汚い場所では当然危険は高まります。ぜんそくも低年齢化が進んでおり、アレルギー全体が低年齢化しているのです」

―鼻炎だけの問題ではない。


 「以前、アレルギーマーチという言葉がありました。アトピー性皮膚炎で始まり、幼児期でぜんそくが起き、それが治まると鼻炎になる。でも鼻炎もぜんそくも、もっと早い段階で並行して起きる、というのが私の実感です。ぜんそく児童の80%は鼻炎を持っており、ぜんそく自体が1歳前後で発症しています」


―アレルギーの原因物質は。


 「うちの患者の調査では、やはりダニ、ハウスダスト、スギ花粉が圧倒的です。抗体検査の陽性率は64―80%でした」

―そのほかに特徴は。

 「不思議なことに、10歳までは男児が多いのですが、10歳以降は女児が多くなります。大人のアレルギー性鼻炎は女性が多いので、10歳を境に逆転するのでしょう。一般に、小児の病気は男児が多いのです。こども病院の耳鼻科の手術数の男女比はずっと2対1です」

 ―診断方法は。

 「アレルギー性鼻炎では鼻水に好酸球という白血球が増えますが、乳幼児は全員がそうなるわけではありません。理由は不明ですが、大人の診断基準をそのまま当てはめることはできません」


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