意外に目立つ夏の冷え症
生活習慣見直しが大切

  体温調節機能の乱れによって起こる冷え症の訴えが、夏に目立つという。外は暑いのに、室内は冷房でひんやり。こうした極端な温度差が、体温の調節機能を失わせてしまう。女性の病気を専門に診ている麻布ミューズクリニック(東京都港区)の渡辺賀子院長は「冷え症を治すには、生活習慣を見直すことが大切」と話している。
 通常の温度差なら体温を調節できるが、それがうまくいかなくなると冷えを感じてしまう。冷えを恒常的に自覚した状態が冷え症である。最近では女性だけでなく、子どもから中年男性まで、悩んでいる人が増えているという。

女性に多い訴え

 「従来は『冷え性』という言葉だったが、最近になって冷え症という言葉が使われだした。それだけ冷え症が病気という認識が深まってきたのではないか。特に女性は冷えを訴えて受診するケースが増えている」と渡辺院長は指摘する。
 冷え症は、極端な薄着や窮屈な下着の着用、ダイエットや運動不足などの生活習慣、ストレスや不規則な生活、女性ホルモンの変調などによる自律神経の失調、さらに貧血や低血圧、動脈硬化、内臓の機能低下などでも起こる。中年男性の冷え症は、動脈硬化や循環器障害、糖尿病などが隠れている恐れがあるので要注意だ。
 注目されるのは、冷え症を起こしている女性の体形。10代から20代初めまではやせ形が多いのに、年齢がアップするに従ってブヨブヨの肥満形に変化する。「冷え症の人は、体温が低下したり基礎代謝量が落ちたりしていて、それが加齢とともに肥満につながっているのでは」と渡辺院長。

薬酒も効果

 一般に体温が1度下がると、生きていくために最低限必要な基礎代謝量が12%低下すると言われ、それだけエネルギーを蓄え肥満につながりやすいわけだ。
 冷え症解消には、漢方薬などで治療する方法もあるが①規則正しい生活を心掛ける②冷たいものはできるだけ避ける③夜はゆったりと湯船に使って疲れをほぐす④運動を心掛け、筋力をアップして基礎代謝量を上げる―なども有効だ。
 「冷え症は未病という病気の前の状態。早めに解消することが望ましい。就寝前に薬酒を飲むの一つの方法。手足の体温アップにつながる」と渡辺院長は話す。




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