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CFSの指針改訂 ストレス対策が重要 |
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激しい疲れが長期間続く「慢性疲労症候群(CFS)」について、日本疲労学会は1992年に当時の厚生省研究班がつくった診断基準を改訂、一般の医師が診断しやすいよう簡素化した診断指針を定めた。すべての項目を満たさないケースを新たに「特発性慢性疲労(ICF)」とし、治療の対象にした。特発性は原因不明の意味で、同学会は「患者がきちんと診断や治療を受けられるようになってほしい」としている。
▽脳の機能異常
CFSは80年代に米国で注目され、日本では患者は人口1000人当たり3人程度とみられる。原因不明だった病気の仕組みは、文部科学省研究班などによって徐々に解明されてきた。「引き金はストレス」と研究班メンバーの倉恒弘彦関西福祉科学大教授(疲労科学)。人間関係などの精神的ストレスのほか、残業が月100時間を超えるような身体的ストレスや紫外線、化学物質、感染症などによるストレスが原因となって免疫力が低下する。そこで普段は体内に潜んでいる単純ヘルペスウイルスなどの活動が活発化し、神経や免疫、ホルモンに異常が起き、神経伝達物質セロトニンの代謝など脳の機能異常によってCFSになる―という道筋だ。 患者の自律神経を調べると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れていたが、CFSを簡単に把握できる指標はまだない。倉恒教授が診療を担当する大阪市立大と、名古屋大、九州大は共同し、今後3年間でCFSの指標となる物質(マーカー)の実用化に向けて研究する。 ▽一般医師向け
一般の医師にCFSの理解を深めてもらい、地域医療で取り組んでもらおうと、日本疲労学会は昨年から指針改訂に取り組み、高額な機械を使ったり、保険が使えない検査をしたりせずに診断できる項目を選んだ。担当した倉恒教授によると、指針では、疲労が6カ月以上続き、臓器不全、リウマチなど慢性疲労の原因となる病気でないことを確かめる。原因不明で倦怠(けんたい)感が急激に始まり、十分な休養をとっても回復しないなど4項目を満たし、最終的に頭痛、睡眠障害、微熱、筋力低下など10項目のうち5項目で異常があればCFSと判断される。 一方、こうした診断の一部を満たさない場合は、ICFとした。従来はCFSの「疑い」止まりで病名がつかないため、勤務先に診断書が出せず「サボりではないか」と思われてしまうケースもあった。日本では人口1000人当たり20―30人程度いるとみられ、CFSと同様の治療が必要となる。 ▽内科と精神科で
大阪市立大が2005年に設置した専門外来には、各地から現在約1500人が受診している。精神疾患の診断基準を満たす人もおり、倉恒教授は「体の疲れと心の疲れが影響しているので、内科医と精神科医が協力して治療することが必要だ」と指摘する。自分にどのようなストレスがあるかを理解してもらいストレス対策をするほか、免疫力を高めるための漢方薬やビタミン、セロトニンを増やす薬SSRIが効く場合があり、そうした薬による治療などを進めている。 ただ、4年で完治するのは4割だけ。倉恒教授は「自分の心身の状況を受け入れられれば、QOL(生活の質)の向上が期待できる」と話す。(共同通信 美浦敬) (2007/11/06) +font> |