体質知って健康管理を
病気や「未病」の予防に
  食欲がない、眠っても疲れが取れない―。本人にとって大変つらい症状だが、検査で異常が見つからない場合も多い。それは「未病」かもしれない。未病は東洋医学(漢方)から出た言葉で、病気に移行しつつある状態。こうした状態にならないためには、自分の体質を知り、自分で健康を管理する「セルフメディケーション」が欠かせない。
 日本薬科大 教授の丁宗鉄さんは「東洋医学では体質を実証、中庸、虚証の3つに分けており、実証と虚証の状態が未病に当たる」と解説する。
 丁さんによると、実証の人は、元気があってバリバリ仕事ができ、食欲が旺盛というタイプ。一方、虚証は体力がなく、疲れやすい上、食が細く胃腸が弱い。中庸は心身のバランスが整っていて、最も病気になりにくい状態という。
 虚証はともかく、元気のいい実証が、なぜ未病に当たるのだろうか。
 「実証の人は寝食を忘れて仕事に没頭するタイプで、つい無理をしてしまう。気づいたときは病気が進行しているケースも、よく見られる。未病の状態と認識したほうがよい」と丁さん。
 実証や虚証の人に必要なのは、心身ともにバランスの取れた中庸に戻す努力をすること。未病のままでは、いつ病気に移行するとも限らないからだ。そのためには、自分がどのタイプかを自覚して、疲れはその日のうちにいやして、疲れをためないような生活を心掛けることが大切という。
 「この時季、夏の疲れを引きずっている人も多い。疲れたと思ったら、寝る前に薬酒を飲むのも効果がある。酒が気持ちをリフレッシュしてくれるほか、溶け込んでいる生薬成分の効果もあり、日常的なセルフメディケーションを期待できる」
 丁さんは、病気と未病にならない考え方、生き方を紹介した「医者のいらない暮らしがしたい」(ゴルフダイジェスト社、1575円)を出版したばかり。本では生活習慣の見直しの大切さを説き、睡眠時間の理想は実証、虚証ともに7時間半から8時間などと、中庸に戻るためのさまざまな方法を取り上げている。 (2007/10/16)

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