血行良くして健康維持を
専門医らが研究会設立
   手足の冷えや、ひどい肩こり、食欲不振などの原因となる血行不良を改善し、健康維持につなげようと、専門医らが「血めぐり研究会」を9月1日に発足させた。講演会やイベントを通じ啓発をする予定という。
 研究会代表を務める東京女子医大青山自然医療研究所クリニック の川嶋朗所長(准教授)によると、血行が悪くなると、必要な栄養素が体の隅々の細胞まで行き渡らず、老廃物や有害物質の回収も遅くなる。

▽少ない毛細血管の血流
 血液には体の中心部から末梢(まっしょう)まで熱を運ぶ役割もあるが「血行不良で体温が下がると、タンパク質の分解や合成にかかわる酵素の反応が鈍くなる」と川嶋所長。これらが引き金となって代謝や免疫の機能が低下し、生活習慣病やうつ病をはじめとするさまざまな病気につながるという。
 血の巡りを悪化させる要因は、ストレスの増大、食生活の欧米化、過剰な冷暖房、運動不足などさまざま。加齢も一因で、花王と富山大が共同開発した「毛細血管網観察装置(キャピラリースコープ)」で女性のほおを観察すると、一般に高齢者ほど毛細血管の血流が少ないことが分かる。
 「血行を良くする方法としてお勧めなのは、日常生活の中でできる養生」と研究会メンバーの渡辺賀子・麻布ミューズクリニック 院長は言う。
 
▽まめに体を動かすこと
 例えば食事は、規則正しくバランス良くといった常識的なことに加え「体の中心部の体温は早朝に最低になるので、朝こそ温かく消化のいいものを食べ、体を温めてほしい」。運動は週1回ジムに通うというよりは「階段を使ったり駆け足をしたり、普段からまめに体を動かすこと」。
 入浴や、下半身を冷やさない服装も有効で「冷やさなければいい、と考えるのではなく、血の巡りを良くすることを心掛けて」と呼び掛ける。
 渡辺院長によると、女性の半数近くが冷えを自覚しており、若い世代はむくみ、中高年はほてりや疲労感などを伴う。男性でも約1割は冷え症という調査結果もあるが、症状が深刻になってからでないと受診しない傾向があり、実態がよく分かっていないという。このため川嶋所長は「男性も血行改善を実践してほしい」と話している。(2007/9/25)

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