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「親の気持ちくみ取って」 支援の動き広がる |
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流産や死産、生まれてすぐの赤ちゃんとの別れ。〝周産期の死〟に直面した親に医療現場はどう接すればいいのか。「つらい気持ちをくみ取って」。経験者の母親たちがグループをつくってアンケートをしたり、病院でグリーフ(悲嘆)ケアの指針を作成して支援したりする動きが広がっている。
▽部屋の配慮を
「病院で最もつらかったのは、ほかの妊産婦や赤ちゃんに接すること」宮城県や東京都、大阪府などで活動する当事者グループ「Withゆう 」は、交流会などを通じて、赤ちゃんを亡くした際の病院や医療従事者の対応についてアンケートを実施、これまでに計350人が回答した。 病院でつらかったこととして挙がったのは「ほかの妊産婦や新生児の姿、声」が111人、「ほかの妊産婦と同室など部屋への配慮がなかった」が67人で、合わせると約半数を占めた。 医療従事者の対応で良かったところは「頻繁に様子を見に来てくれた」などの「気遣い、心遣い」や「優しい言葉かけ」「泣いてくれた」「説明が丁寧で分かりやすかった」などが多かった。 一方で「交通事故のようなもの」「次があるから」などの言葉や、腫れ物に触るような対応がつらかったとの回答も寄せられた。 ▽思い出の品
アンケートを集計したメンバーの1人、千葉県君津市の小川伊津子さん(32)は、2000年に初めての女の子、葵ちゃんを妊娠36週で死産した。対面したいかと聞かれたが、気持ちの動揺から断ってしまった。「どんな子だったんだろう」。せめて顔を見て、抱っこしてあげればよかった。後からそんな思いが込み上げた。 翌年また妊娠したが、18週で流産。今度は男の子で結貴ちゃんと名付けた。病院の分娩(ぶんべん)台の上で対面し、小さいけれどかわいい顔を記憶に刻み込んだ。悲しみの中にも「会えてよかった」とほっとするものがあった。 「わたしの場合は、どちらの病院でも赤ちゃんを亡くした後、ほかの妊産婦や赤ちゃんの姿が目に入らないよう個室にしてもらえた。だけど赤ちゃんの手形や足形、写真などは何もないんです。元気に生まれた赤ちゃんと同じように、思い出になる品を残せたら」 ▽笑顔の瞬間
重い病気の赤ちゃんを受け入れる新生児集中治療室(NICU)でも、赤ちゃんを亡くした親へのケアを模索する動きが始まっている。横浜市大センター病院(横浜市) 横浜市大センター病院(横浜市)は「亡くなっていく赤ちゃんと家族へのケアガイドライン」を作成。赤ちゃんを抱っこしてみとってもらったり、亡くなった後も家族だけの時間を過ごしてもらったりしている。退院後、相談に応じる院内の担当者や、親の会の紹介など長期的な支援にも取り組む。 「以前は、赤ちゃんを亡くした親にどう話し掛けていいか分からなかった」と話すのは同病院の関和男医師(51)だ。 「そういう時は正直に『どう言っていいか分からない』って言えばいいんですよ」。精神的ケアを専門とする看護師にそうアドバイスされ、肩の力が抜けたという。 関医師は言う。 「亡くなった赤ちゃんを入浴させてあげたり、一緒に写真を撮ったり。そんな時間の中で、親が笑顔を見せる瞬間が必ずある。悲しい体験の中に一つでも楽しい思い出があれば、悲しみを受け止める助けになる」(共同通信 若林久展)(2007/9/18) +font> |