大衆薬からOTC医薬品に
業界団体が呼称変更
   風邪薬や胃腸薬など医師の処方せんなしで買える一般用医薬品の呼び方を「大衆薬」から「OTC医薬品」に変えます―。2009年度から一般用医薬品が副作用のリスクに応じて三分類され販売制度が変わるのを前に、製薬会社90社でつくる日本大衆薬工業協会が、呼称変更とロゴマークを発表した。


▽OTCの定着も
 OTCは薬局、薬店で薬剤師らからカウンター越しに買うことを意味する「オーバー・ザ・カウンター」の頭文字。処方せんを必要とする医療用医薬品の分野では、後発医薬品を「ジェネリック医薬品」と改称して認知度を上げており、OTCも定着を、と関係者は期待している。
 同協会の熊谷弘常務理事によると、一般用医薬品、大衆薬ともに薬事法で定められた用語ではなく、行政や製薬業界が使ってきたもの。薬事法改正で09年度から、一般用医薬品が「作用が著しくなく、薬剤師らから提供された情報に基づき消費者が選択して使うことを目的とした医薬品」と初めて定義されることになり、協会で新しい呼び方を検討した。
 
▽協会名の変更へ
 自分の健康は自分で守ることを示す「セルフメディケーション用薬」は長すぎる、「店頭薬」では転びそう、「家庭薬」は置き薬とは違う流通経路の伝統的な薬という定義が既にある。結局、業界内で使われ、海外にも通用するOTCに落ち着いたという。
 一般にはなじみは薄いが「かえって新鮮で、興味を持ってもらえるのでは」と熊谷さん。用語やロゴマークは啓発活動でさっそく使い始め、協会名の「日本OTC医薬品協会」への変更は来年四月、ロゴマークを製品に使うのはしばらく先という。
 一般用医薬品は「ここ10年ほど市場が縮小し、1999年に8500億円余りあった生産額が、2005年は6500億円」(熊谷さん)。その一因に、トクホ(特定保健用食品)やサプリメントなどの健康食品の急成長があり、協会は改称を機に巻き返しを図りたい考えだ。
 「OTC医薬品の役割は、軽い病気の症状緩和から生活習慣病予備軍の健康回復まで、ますます拡大する」と、健康食品との違いをアピール。胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーのように医療用医薬品として使用実績のある成分を一般用医薬品にする「スイッチ化」を推進したいとしている。(2007/8/13)

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