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若者より高齢者に効果 |
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若者より高齢者に効果
物を食べるためのかむという行為には、脳を活性化する作用がある。味覚や食感などさまざまな情報が、かむことで脳にもたらされるからだ。神奈川歯科大の小野塚実教授(生体機能学)は「かむ行為で脳が活性化する割合は、若者より、お年寄りの方が大きいようだ」と話している。 ▽ガムで海馬が 小野塚教授らは、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を使い、若者のグループと高齢者のグループで、それぞれガムをかむ前と2分間かんだ後の脳の様子を調べた。ガムをかんだ後は、記憶をつかさどる脳の海馬と呼ばれる部分が活性化していることが分かった。しかし、若者と高齢者では違いがあり、若者は活性化した部位が少なかったのに対して、高齢者は海馬だけでなく前頭前野など脳の知的機能にかかわる、さまざまな部位で活性化が起こっていた。 なぜ、世代で差が出るのか。若者は視覚や聴覚、触覚などの五感が敏感に働き常に情報が脳に伝達されているため、ガムをかむ程度の刺激では脳があまり活性化しない。一方、高齢者は五感が衰えていることもあって、若者ほど情報が脳に伝わっておらず、ガムをかむことで情報が脳に伝達され脳が活性化しているらしい。 「お年寄りの場合は、海馬が委縮していることも多く、脳に伝わった情報は、前頭前野や扁桃体などの部位が補完しながら処理している。このため、脳が広範囲に活性化しているのが、fMRIでとらえられる」と小野塚教授は説明する。 ▽7ポイントも上昇
ガムをかむことによって海馬がどれだけ活性化するのかを、何枚もの風景写真を続けて見せ、再び見せた写真が同じものかどうかを答えてもらう記憶力テストで調べた結果がある。かむ前と2分間かんだ後の正答率は、19―26歳の31人ではほとんど変わらなかったが、60―76歳の57人では7ポイント近く上昇したという。 「お年寄りにとってかむという行為は、脳への大切な情報伝達の手段。うまく取り入れれば、早期の認知症やその予備軍の症状改善が図れるかもしれない」と小野塚教授は期待している。(2007/8/7) + font> |