「魚鱗癬の会」が交流会
入園・入学など差別やめて
 生まれつき皮膚の機能に異常がある「魚鱗癬(ぎょりんせん)」という病気がある。遺伝性の病気で他人にはうつらないのに、常に皮膚がはがれ落ちるため、保育園や学校で受け入れられないなど、子どもたちは社会でさまざまな困難にぶつかる。互いに励まし合い、情報を共有しようと、家族や医師らでつくる「魚鱗癬の会」 が、このほど福岡県宗像市で交流会を開いた。

▽1998年に会スタート
   「私も以前は子供をじろじろ見られるのが嫌で、夜暗くなってから買い物に行ってたんですよ」。笑顔でそう振り返るのは会代表の梅本千鶴さん(49)=北九州市。小学六年の遼君(11)は約10万人に1人が発症する「水疱(すいほう)型先天性魚鱗癬様紅皮症」だ。生まれた時から皮膚が真っ赤で、医師にも何の病気か分からず、東京の大学病院でようやく診断がついた。
 魚鱗癬は原因となる遺伝子が突き止められつつあるものの、治療法はなく、家で保湿剤を塗るくらいしか対処の方法がない。感染症にもかかりやすく、小さいころは包帯ぐるぐる巻きの生活。その上、一歩外に出れば偏見の目にさらされた。
 3家族が集まり、会ができたのは1998年。現在は仲間が40数家族に増えた。手書きの会報を年3、4回送るほか、ホームページも運営。梅本さんは、周りにだれも相談相手がおらず孤独に陥りがちな若い母親たちを励まし続けてきた。
 「『汚い』っていう子がいたら、毎日新しい皮膚だからよっぽどきれいなのよ、あなたの髪の毛が抜けるのと同じよ、って言えばいい」

▽小児慢性特定疾患
 会の運動が実って、厚生労働省の「小児慢性特定疾患」に認定されたのは2005年。「病気のことをもっと学校の先生たちに知ってもらえれば」と、会員の暮らしぶりをまとめた冊子をつくり、全国の教育委員会や大学病院に送った。今後は大人になっても公費助成が受けられるよう「特定疾患」の認定を目指し署名活動を始める予定だ。
 年に1度の交流会は今年で6回目。福島、石川や沖縄からも参加者がある。いつもは遠慮して入れない「大きなお風呂」が子どもたちの楽しみ。親たちは、仲間から大きな勇気をもらって帰るという。
 京都市から来た4歳女児の母、山本真理子さん(36)は「会でみんなが頑張っているのを知り、私もあきらめずにたくさんの保育園をまわってようやくこの4月から入園できました。娘は動きも食べるのも、すごく積極的になったんですよ」と目を細めた。
 魚鱗癬の会は電話093(962)8319。(2007/6/19)

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