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鼻や口に投与、動物で効果 |
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鼻や口から投与し、虫歯や歯周病を予防する新タイプのワクチン開発に、日本大松戸歯学部(千葉県松戸市)が取り組んでいる。粘膜の免疫を働かせて病原菌を排除しようとするもので、動物実験で菌の抑制効果があったという。
予防接種など通常のワクチンでは、病原体を攻撃する抗体が血液中を中心に作られる。全身系免疫と呼ばれるこのシステムが本格的に働くのは、病原体が呼吸器や消化管などの粘膜から体に入り込んだ後になる。 一方、粘膜で抗体を作用させ、病原体の侵入を水際で阻止しようというのが粘膜ワクチンだ。 ▽50分の1に 粘膜は口や鼻、のど、気管支、腸管などに続き、広げるとテニスコート1面半にもなる広大な組織で「近年、全身系とは違う独自の免疫システムがあることが分かり、これを利用したワクチンの開発が進んでいます」と同大の山本正文教授(免疫学)は解説。病原体の主な侵入路であり、全身系と粘膜の両方の免疫システムがかかわる口を焦点に研究している。山本教授らは、ミュータンスという虫歯菌の表面にあり、歯を覆う唾液(だえき)の膜に菌が結合するためのタンパク質に着目。このタンパク質などをワクチンとして週に1回、3週間にわたりマウスの鼻に垂らしたところ、抗体が、唾液と、歯肉の溝からにじみ出る液のもとになる血液成分から検出された。 また、ミュータンス菌をマウスの口に10日間入れた後、唾液を採取して培養皿の中で菌の増え方を調べた。ワクチンを投与しなかったマウスでは菌のコロニー(集まり)が約1万もできたが、投与した方は約200に抑制された。 ▽動脈硬化を促進
歯周病の実験では、原因菌が持つ特有のタンパク質などをマウスの鼻から投与。歯を支える骨の落ち込みが5分の2程度に抑えられる効果があったという。粘膜ワクチンは注射の痛みがない利点がある一方で、ワクチンにまぜ効果を増強する物質などの開発も欠かせない。 山本教授は「歯周病が動脈硬化を促進し、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞のリスクを高めるとの研究報告もあり、歯の疾患は重大な結果を招きかねない。早期の臨床応用を目指したい」と話している。 + font> |