『水虫-2』

 診断は菌を確認して 
望月 隆・金沢医大教授

 

 ―目で見るだけで水虫と診断できますか。

 「患者さんの水虫のイメージは『夏に手とか足に水膨れができたり、じゅくじゅくしてかゆい』というものです。ただ、患者さんの『水虫になった』という自己 申告には注意が必要です。一部には白癬(はくせん)菌がいないものがあるからです。診断には、菌がいるかどうか顕微鏡で確かめる必要があります」

 ―水虫でない場合は多いのですか。

 「実際に『水虫』と自己申告した患者800人余りを顕微鏡で調べた研究者によると、白癬菌が見つかったのは3分の2だけだったという報告があります。見た目 が似ている病気は、接触皮膚炎や掌(しょう)せき膿疱(のうほう)症、尋常性乾癬(かんせん)、アトピー性皮膚炎など結構あります。皮膚科で実際に調べな い限り、本当の水虫かどうかは分かりません」

―最近は水虫薬を店頭で買う人も多くなりました。


  「良い薬が多くなりましたが、例えば、菌がいない接触皮膚炎に水虫薬を間違って塗ると、治らないし、塗れば塗るほど悪化します。塗った本人は『しつこい水 虫』と感じることにもなります。皮膚科では顕微鏡で菌がいることを確かめて初めて薬を使います。今は店頭で簡単に買えるので、かぶれる人もたくさん出てい ます。悪化するのは、水虫でない場合が多いですね」


 ―人以外の白癬菌というのもありますか。

  「あります。人の白癬菌が犬にうつってひどい炎症や脱毛症になることもあります。その反対に、牛の白癬菌が人にうつることもあります。種を超えてうつる と、炎症は悪化することが多いですね。白癬菌の99%以上は人から人へうつりますが、時には種を超えてきたものも報告されています」



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