歯周病予防や症状改善
ビタミンCや乳酸菌で
 歯を失う最大の原因となっているのが歯周病。歯槽膿漏(のうろう)とも呼ばれ、程度の差はあるが、成人の7―8割はかかっているいわれる。
 発症にはその人の生活習慣が密接に関係しているため、日々の生活の中で予防や症状の改善ができることが望ましい。こうした点から、ビタミンC入り歯磨き剤や乳酸菌タブレットが注目されている。
▽欠かせないセルフケア
 歯周病は、ほとんどが痛みなどの自覚症状が乏しく、気づいたときは歯がぐらぐらして抜ける寸前だったということも多い。
 歯周病が専門の日本歯科大の鴨井久一教授は「歯周病はセルフケアが欠かせない」と指摘する。歯磨き剤などで予防できれば一番望ましいわけだ。
 ビタミンCは、歯肉からの出血を抑える作用のあることが分かっていたが、水溶性であるため歯磨き剤に入れておくことが難しかった。しかし、最近、その問題が解決され、ビタミンC入りの歯磨き剤が開発されたという。
 鴨井教授らが東京歯科大のグループと協力してビタミンC入り歯磨き剤の効果を調べたデータがある。
 軽度の歯周病と診断された44人を①ビタミンCと薬効成分の入った歯磨き剤を使用②薬効成分だけの歯磨き剤を使用③すべての薬効成分を除いた歯磨き剤を使用―の3群 に分け、4週間、1日2回以上の歯磨きをしてもらった。
 その結果、歯磨き時の出血がビタミンC入り歯磨き剤を使った群は平均で初診時を100とすると、4週間後には30程度まで改善。薬効成分だけの歯磨き剤やすべての薬効成分を除いた歯磨き剤の群は、あまり改善が見られなかった。
 また、歯肉の炎症でも四週間後には、ビタミンC入り歯磨きのグループが明らかに改善していることが確認されたという。
▽治療にも期待
 歯周病の症状改善では、乳酸菌LS1も効果があるとされており、虫歯や口臭も防ぐようだ。
 日本プロバイオティクス学会(理事長、古賀泰裕東海大医学部教授)は、ボランティア7人にこのタブレットを1回5粒、1日3―5回服用してもらい、効果を調べた。すると、服用半年後には歯周ポケット(歯と歯茎の間のすき間)の歯周病原因菌の数が、100分の1に減少していたことが確認された。
 同学会は「乳酸菌LS1で、歯周病の予防だけでなく治療にも一定の効果が期待できるのではないか」と説明している。
 ビタミンC入り歯磨きは「デントウェル薬用VC」(大正製薬)、乳酸菌タブレットは「クリッシュ」(フレンテ社)として製品化されている。



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