| 現代人に多い肩こりや慢性疲労は、体の中心にあって背骨や骨盤を支える筋肉群「ボディーコア」が弱り、体にゆがみが生じていることに共通の原因があるらしい。ただこれらは体の奥にあるため、通常のトレーニングでは鍛えることができない難しさがある。 しかしこのほど行われた実験で、日常生活で気を付ければ比較的簡単に鍛えられ、体のゆがみが治せることが分かった。 体(ボディー)の中心(コア)という意味から名付けられたこの筋肉は、具体的には背中の脊柱(せきちゅう)起立筋や骨盤を支える腸腰筋(ちょうようきん)を指す。
▽ ウエスト、ヒップが引き締まる
実験は、在米プロスポーツ選手らのコンディショニングを手掛けている酒井リズ智子(さかい・りず・ともこ)医師らが、日ごろテニスをする30―50代の女性20人(平均年齢44歳)を対象に行った。 ボディーコアを鍛えるために行ったのは、日常動作の中で姿勢をよくするなどボディーコアを意識することと、筋肉の主材料であるアミノ酸「BCAA」を一日8000ミリグラム摂取することの二つだけ。 BCAAはバリン、ロイシン、イソロイシンの三つのアミノ酸を指す。実験期間は2カ月。その間は定期的に電話による指導を行った。 実験前後で比べると、ウエストは平均2センチ強、ヒップは同2センチ弱、細くなり引き締まった。目を閉じて片足立ちできる時間は、左右とも開始前の約60秒から、実験後は20秒前後も延びた。 肩こりの指標となる肩の筋肉の硬さは、実験後に左右とも明らかに下がり、筋肉が柔らかくなっていた。立ったまま体をねじる検査でも、実験後は左右とも、ねじれる角度が広がった。
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平均で3段階改善
肩こりなどの体の不調を、各自に15段階で評価してもらうと、実験後には平均で約3段階改善していた。 酒井さんは「結果は明らかにボディーコアが鍛えられたことを示している。片足立ちと体のねじりの左右差も縮まり、左右のバランスが向上し、ゆがみが改善したことも分かった。日常生活がいかに大事かを示している」としている。
東京大大学院の石井直方(いしい・なおかた)教授(筋生理学)も「今回の結果は、筋肉材料の支援と意識だけで体のゆがみが改善したり、ゆがみが治ることを示しており、驚いた」と話している。運動習慣がない普通の人の場合、BCAAの摂取量は一日2000ミリグラム以上が理想的という。
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