『動脈硬化-3』

 コレステロール低下を 
山岸正和・金沢大教授

 

 
  ―動脈硬化にならないためにはどのような注意が必要ですか。

 「危険因子には、先に挙げた脂質異常や高血圧のほかにもいろいろあります。まずは糖尿病。血中の糖も血管の壁をもろくします。また加齢も影響します。男性は45歳以上。女性は女性ホルモンがある程度防いでくれますが、閉経後は一気に進みますので注意が必要です」

 ―生活習慣では?

 「まずは喫煙。タバコはLDLを酸化します。酸化LDLはマクロファージに食べられやすく、プラークが一層できやすくなります。また肥満や運動不足、ストレスを避けることも大切です」

 ―コレステロール値の目安を教えてください。

 「日本動脈硬化学会が作ったガイドラインがあります。一番重要なLDLでみると、冠動脈疾患がなく、主要な危険因子もない人は血液一デシリットル中に160ミリグラム未満。危険因子が2個までなら140ミリグラム未満、3個以上なら120ミリグラム未満。そして既に冠動脈疾患を起こした人の二次予防では100ミリグラム未満です」

―「コレステロールが高い方が長生き」とか「低いとがんになる」という話もありましたが。

 「一種の統計のマジックで、病気で満足に食事が取れず低コレステロールになった人も入っているためだと思います。肝臓がんでも低コレステロール血症になります。新生児のLDLは五十。そこまでは下げられるという先生もいるほどです」

―健康食品の効果は。

 「血管壁の強化にビタミンCや緑茶、酸化防止でビタミンEが言われます。理屈では効果がありそうですが、科学的裏付けはまだない。それにいくら防御機能を高めても、コレステロールの血管障害作用は強力です。やはりコレステロールを下げるのが先決です」


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