モルヒネもちゃんと使用を がんの痛みの緩和医療  


 がん患者の多くが襲われる猛烈な痛み。その軽減を図る緩和医療について、がん治療医の多くがその重要性を認識しながら、薬剤への知識の不足や誤解などで十分な効果を上げられていないことが、製薬会社ヤンセンファーマが実施した意識調査で明らかになった。

▽医師の97%が関心

 調査は今年1月、全国のがん治療医295人(外科145人、内科150人)を対象にインターネットを介して実施した。
 緩和医療については、97・3%の医師が「関心がある」と答えたが、勤務する病院に緩和ケア病棟があるのは22・7%、導入検討中が12・9%にとどまった。緩和ケアチームについても結成済みが28・1%、検討中が22・4%だった。
 しかし、今回の調査では、合計26・8%の医師が「10%以上の割合で精神依存が起きる」と答えた。さらに「精神依存が原因で『医療用麻薬』の使用をちゅうちょすることがあるか」との質問にも、9・9%が「ある」と答えた。「医療用麻薬は使っていない」とした人も34・6%に上った。
欧米の10分の1
 医療用麻薬の人口当たりの使用量は、日本は欧米の10分の1以下で、緩和医療の普及の遅れが指摘されている。
  今後の緩和医療の発展に必要な項目を複数回答で挙げてもらったところ、トップは「医療従事者への教育・研修の充実」。次いで「緩和医療従事者の確保」「在宅終末期医療が行える体制づくり」の順だった。
 この結果について、星薬科大の鈴木勉(すずき・つとむ)教授は「痛みのある患者さんには、痛みを抑えるのに必要な量の鎮痛剤を適切に使うことが必要だ」と指摘している。


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