『動脈硬化-1』

 しなやかさ失う血管 
山岸正和・金沢大教授

 

 
 年をとるとともに気になる血管の老化。特に高脂血症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病が引き金になる動脈硬化は、死につながる病気を引き起こす。その予防法や治療法などについて、金沢大医学部循環器内科の山岸正和(やまぎし・まさかず)教授に聞いた。

 ―動脈硬化とは動脈が硬くなる病気ですか。

 「血管がしなやかさを失い、もろくなった状態です。でも実は硬い部分と、プラークという軟らかい部分が混在しています。プラークの内部はまるでおかゆのようで、日本語で『粥腫(じゅくしゅ)』とも呼ばれます。これが破れるとそこに血の塊の血栓ができます。健康な動脈は白くてツルツルですが、動脈硬化の人で はプラークが破れてできたクレーターででこぼこで、あちこちに血栓が付着したひどい状態です」

 ―なぜそうなるのでしょうか。

「血管が硬くなると、血液中の脂質が血管壁の中に入りやすくなります。そこで免疫細胞の一つのマクロファージが、脂質の中でも俗に悪玉コレステロールと呼ばれるLDLを食べると泡沫(ほうまつ)細胞に変わります。これがプラークのもとです」

 ―よく聞く中性脂肪はどういう役割を?

「血管が硬くなると、血液中の脂質が血管壁の中に入りやすくなります。そこで免疫細胞の一つのマクロファージが、脂質の中でも俗に悪玉コレステロールと呼ばれるLDLを食べると泡沫(ほうまつ)細胞に変わります。これがプラークのもとです」


―LDLが最も危険なのですね。

 「血管を痛めつける高血圧も問題です。血圧が低い静脈では硬化は起きませんから。プラークが成長し、血管を狭くした状態が『狭窄(きょうさく)』。高血圧 などでプラークが破れ、血栓で血管が詰まると『梗塞(こうそく)』です。このような状態では、血管が裂けてしまう動脈解離が起きることもあります」


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