『肝炎-5』

 感染者は専門医へ 
林紀夫・大阪大教授

 

 
 ―インターフェロンの副作用の問題は。

 「全身倦怠(けんたい)感と食欲不振、注意力低下が一番大変でしょう。貧血や白血球減少で投与を中断することもあります。うつ病の既往がある人はうつ病に 注意を。一時、脳出血が騒がれましたが、使用者に高齢者が多いためで、一般の方と発生頻度に差はありませんでした。ペガシスというペグインターフェロンで は間質性肺炎に注意が必要です」

 ―ウイルス性以外の肝炎は。

 「薬による肝障害は健康食品によるものが増えています。成分に何が入っているか分からないものもありますから気を付けて。アルコール性肝炎は皆さんが思っている以上に大量に飲み続けないとなりません。ただ週一回の休肝日では脂肪肝は元に戻りません」

 ―ほかには。

「C型肝炎に肥満が伴うと病気の進行が早まり、肝がんも起きやすくなるとの報告があります。インターフェロンも効きにくく、米国では減量させてから投与します」

 ―キャリアーの方の生活上の注意は。

  「まずお酒は絶対飲まない。昔は肝臓病は『いいものを食べて休養を』と言われましたが、これは逆効果。かえって脂肪肝につながります。また鉄分は病気の進行を早めるので、シジミやレバーも避けてください」

―肝炎対策の課題は。

 「まず検診を受ける人が少ない。そしてキャリアーと分かっても、専門医の治療を受ける人が少ない。検診で肝炎ウイルス感染が分かっても、自覚症状がなく、 肝機能も正常な人が多いため、つい『経過観察を』となります。病気が進んでも肝機能が正常な人も多いですので、一度専門医を受診してください。肝硬変に なっても、ウイルスを排除できれば、肝臓は元に戻ります」(完)

 


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