『肝炎-4』

 開発進む治療薬 
林紀夫・大阪大教授

 

 
 ――ウイルス性肝炎の治療法は。

 「慢性肝炎の治療には、日本でも10年以上前からインターフェロンが使われています。C型肝炎ウイルスには六種類あり、その種類とウイルス量が治療効果を決めますが、日本人に一番多い1b型は実はインターフェロンが効きにくいのです」

 ―治療成績は。

 「最も治りにくい1b型でウイルス量が多い場合、インターフェロン単独での有効率は5%程度。2001年に抗ウイルス薬リバビリンとの併用が認められ約20%に上がり、さらに04年に投与間隔が長いペグインターフェロンとリバビリンの一年間投与が認められ、60%近くになりました」

 ―でも40%の人には効果がない。

「一つは投与期間を一年半に延ばす手があります。また、新たな抗ウイルス薬の開発も進んでおり、そのうちの一つは年内に日本でも臨床試験が始まります。従来の治療で効果がない人でも、ウイルス減少が確認された薬です」

 ―B型肝炎の治療は。

  「インターフェロンの半年間投与と、抗ウイルス薬ラミブジンによる治療があります。ラミブジンは一年間で20―30%の人でウイルスの耐性化が起きます。 その場合アデホビルという抗ウイルス薬を追加します。年内にはエンテカビルというより効果の強い薬も認可される見通しです」

―使い分けは。

 「抗ウイルス薬は長期間の服用が必要になるため、35歳以下の患者はインターフェロン、35歳を超えた場合は抗ウイルス薬を使います」

 ―ウイルスは完全に排除できますか。

 「B型では無理です。ただ治療によりウイルス量を減らせば、肝がんになる危険は下がると考えられます」


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