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発酵食品に新たな期待 |
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乳酸菌といえば、ヨーグルトなどの発酵乳製品だけに入っていると思われがちだが、実は日本食にもさまざまな乳酸菌が利用されてきた。みそ、しょうゆなどの大豆発酵食品や漬物、日本酒、なれずしなどがそうだ。 「発酵乳乳酸菌がミルクを栄養源にするのに対し、植物全般に生息しているため“植物性乳酸菌”と呼んでいる。日本人と長い付き合いがあるので、高い活性のある菌を見つけ、健康づくりに役立てたい」と東京農業大応用生物科学部の岡田早苗教授。 ▽いろいろな糖を栄養に ![]() 乳酸菌は、整腸作用だけでなく、アレルギーの抑制や免疫を高める作用など、多様な働きが分かり始め、日本人にもなじみの深い植物性乳酸菌にも注目が集まってきた。 同学部の菌株保存室には、約6400株の細菌や酵母、糸状菌が保存されており、うち3893株が植物性乳酸菌。日本では最多を誇る。 「乳酸菌とは、糖を発酵して乳酸をつくる菌のこと。その際、自分のエネルギーをつくり出している。乳酸とともにエチルアルコールと二酸化炭素をつくる菌もいる」(同教授) 発酵乳の乳酸菌はミルクに含まれる乳糖だけを栄養源とするのに対し、植物性乳酸菌は各植物が持つ、いろいろな糖(ブドウ糖や麦芽糖など)を栄養源にしている。 岡田教授は「生息場所を比較すると、ミルクを栄養源とする発酵乳乳酸菌は非常に恵まれているが、植物性乳酸菌は植物ごとに異なる悪環境に耐えられる強靱(きょうじん)さがある」と指摘する。 植物性乳酸菌は、発酵時の酸味や香りによって腐敗を防ぎ、保存性やおいしさを向上させる役割がある。 茶の葉も発酵 同教授によると、微生物の生育を強く抑えるタンニン酸を持つ茶の葉でも発酵させてしまう植物性乳酸菌もあり、日本の碁石茶(高知県)や阿波晩茶(徳島県)、黒茶(富山県)などはそうした菌を利用したものだ。 体内に入った植物性乳酸菌が、どんな働きをしているかを調べるのはこれからだが、少なくとも発酵乳乳酸菌と同等の効果はあるとみられる。 「これまで漬物やみそなど、日本の発酵食品は、塩分の多さを指摘されたりしたが、本来、植物性乳酸菌自体は塩分とは無関係に増殖できる」と岡田教授。 「また、植物性乳酸菌は、多様性に富んでいるため、体内の胃液などの環境にも強そうで、日本人のおなかには最適なはず。日本の食文化の中から、よい乳酸菌を見つけたい」と話している。 |