子宮頸がんの検診を
早期発見が重要に

 ウイルス感染で発症する子宮頸(けい)がん。その怖さを訴え、子宮がん検診を普及させようと、NPO法人「子宮頸がんを考える市民の会」(理事長・笹川寿之(ささがわ・としゆき)金沢大助教授)が女優のとよた真帆さんを交え、東京で市民フォーラムを開催した。同会は4月9日を「子宮の日」と定め、子宮がん予防の啓発活動を進める。
 子宮がんには子宮の奥にできる体がんと、入り口部分にできる頸がんがある。前者は女性ホルモンが発症に関与するとされ、50代の発症が多い。一方、子宮頸がんの発症のピークは30―40代と若いが、最近は20代の患者も増える傾向にあるという。

 

  ▽ HPVの感染

 子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で起きることが分かっている。HPVは性交渉で広がるが、横浜市大産婦人科の宮城悦子(みやぎ・えつこ)準教授は「性体験のある女性の10―30%は持っているありふれたウイルス。多くの女性は生涯に一度は感染するとされ、特別なことと誤解しないで」と訴える。
 HPVにはがんを起こすタイプと起こさないタイプがある。危険な種類のウイルスに感染しても90%は免疫力で自然に治るが、10%は持続感染してしまう。その一部が時間をかけて高度異形成と呼ばれる前がん状態になり、高度異形成の60%以上はがんに進むという。
 厄介なのはこの段階でも自覚症状がないこと。そのため、子宮の入り口の皮膚をこすり取って調べる細胞検査が重要になる。HPVの存在を調べる検査も登場している。


▽ 予防できる病気

 欧米では子宮がん検診の受診率は80%以上に達し、それに伴い子宮頸がんは減少している。しかし日本の受診率は20%程度に低迷。しかも受診が必要な若い人ほど敬遠する傾向にあるという。
 早期に発見できれば子宮を残して妊娠、出産をすることも可能。笹川助教授は「子宮頸がんは予防できる病気。病院を受診した女性の調査では、若い世代の発がん性HPVの感染率は、問題になっているクラミジアよりはるかに高かった。検査で自分の体を守る重要性を周囲にも広めて」と出席者に訴えた。
 フォーラムに参加してHPVの存在を知ったというとよたさんは「この問題を気楽に話せるようになれば、検診はもっと広まると思います。私も友達と話します。それで一人でも早期発見につながれば」と話していた。




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