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乾癬や白斑など皮膚病に NB―UVB療法 |
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限られた特定の波長の紫外線(UV)を照射し、これまで治療が難しかった尋常性乾癬(かんせん)や尋常性白斑(はくはん)などの皮膚病を治す紫外線療法が効果を挙げている。欧州で開発され、昨年夏には日本のメーカーも、この波長の紫外線だけを出すランプの販売を開始。今後、この治療法が広がりそうだ。 早くから紫外線治療に取り組んできた名古屋市大病院皮膚科は「患者さんにとって大きな恩恵になりそう」(森田明理助教授)と話している。 ▽照射するだけ 紫外線は波長の長いAと短いBに分かれる。新しい紫外線は「ナロウバンド(狭い領域の)UVB」、略して「NB―UVB」と呼ばれる。非常に限られた、波長311から313ナノメートル(ナノは10億分の1)の紫外線だけを使う。 これまで皮膚科で使われた紫外線療法は「PUVA(プーバ)療法」が知られている。光感受性を増す薬を内服または外用塗布した後に、紫外線Aを照射する治療法だが、NB―UVBでは、薬は使わずに紫外線だけで治療する。 乾癬は、発症のメカニズムはよく分かってないが、リンパ球の一種であるT細胞が真皮のところまで来て、サイトカインという生理活性物質を出し、その刺激で表皮細胞の増殖が早まる。 普通の皮膚では、表皮細胞は約45日かけて下から上がってくるところを5~6日程度で上がってくる。このため表皮細胞が交代する回転が早く、ぼろぼろはがれてガサガサになる。パッチ状に赤くなることが多い。 ▽あきらめていたが
2年前から両足に赤いパッチ状の乾癬が表れた女性(57)の場合、ステロイドやビタミンD3の外用薬でも効果がなかった。NB―UVBを使って治療した結果、週に数回計27回の照射で乾癬がほぼ消失した。 全身に乾癬ができた男性(76)は、やはり外用薬の効果がないため、PUVA療法を併用したが、さらに悪化。NB―UVBに切り替えた結果、28回でほぼ治癒したという。 「しろなまず」とも呼ばれる尋常性白斑は、自己免疫が関係する汎発性と、末しょう神経機能異常が関係する分節性の2タイプあり、汎発性がNB―UVBの対象。 60代の男性のケースでは、口の周りにまだら状に白斑があり、複数の医療機関で治療を受けてもよくならなかったが、NB―UVBの照射で周囲と区別できないくらいに色が着いた。 「患者もわれわれも、今まで治せないとあきらめていた白斑だが、NB―UVBで治せるようになった」と森田助教授。 「手足はあまり色が付かないが、顔や首は治りやすい。半数の人で70―80%の色が付いてくる。残る半数は25%ぐらいの着色。約半分の人で比較的満足が得られる程度になる」と話す。 通常、10回ほどの照射で色が着き始め、早い人で20回で終了する。 ▽長い寛解期 NB―UVBによる治療は、最初は30秒ぐらいの照射で、20%ずつ増量していくが、普通は1~5分程度。照射により、自己免疫に関係する細胞にアポトーシス(細胞死)を誘導したり、サイトカインの産生量を落とすことなどで効果が出るらしい。 この治療法は、外用薬ではなかなか効かなかったアトピー性皮膚炎や類乾癬、菌状息肉症などにも効果があると考えられている。 森田助教授は「紫外線療法は皮膚病を根治させるわけではないが、効いても寛解期が短い外用療法に比べ、数カ月から半年ぐらい寛解期が続く。白斑では、一度着色するとなかなか消えることはない」と話している。 この療法は東北大、東大、京都府立医大、関西医大、近畿医大、神戸大、広島大、産業医大(北九州)、鹿児島大などの大学病院で導入が予定されている。 +font> |