『肝炎-2』

 新顔のB型肝炎ウイルスも 
林紀夫・大阪大教授

 

 
 ―今回はB型肝炎について教えてください。

 「B型肝炎ウイルスで起きる肝炎です。感染者の血液を介して感染しますし、性行為でも感染する場合があります。また感染した母親から生まれた赤ちゃんは母子感染する危険があります」

 ―感染するとどうなりますか。

「成人の場合は、免疫によって自然に治る一過性の感染がほとんどで、劇症肝炎を起こさない限り怖くありません。一度感染すると、免疫ができて終生かかりません。ただ近年、心配な問題も出てきました」

 ―どのような?

「日本にはなかった種類のB型肝炎ウイルスが、欧米から東京に入り込み、さらに地方に広がっています。主に性交渉による拡散とみられますが、このウイルスは成人で感染しても持続感染し、慢性肝炎になる危険が高いので、これまでより注意が必要です」

 ―子供の場合は。

「母子感染や4歳以下の感染例の一部では、症状がないまま、ウイルスがいつまでも体内に残る持続感染の状態になります。こういう人をキャリアーと呼びます」

―どのくらいいるのでしょうか。

  「日本人の0.8%がB型肝炎ウイルスを持っているとされます。キャリアーの10―15%が長じてから慢性肝炎を発症し、放置すると肝硬変から肝がんに進行することがあるのです」

―感染防止策は。

 「今では献血でもウイルスチェックをしていますし、普通の生活をしている限りは過度の心配はいりません。母子感染についても、妊婦健診でウイルスを調べますし、陽性と分かった場合も、分娩(ぶんべん)直後に赤ちゃんに免疫グロブリンとB型肝炎ウイルスワクチンをうつことで、感染はほとんど防げます」


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