不十分な血圧コントロール
実態調査で浮き彫りに

 
 高血圧の治療を受けている人でも、日々の血圧コントロールの重要性を十分認識しておらず、危険な状態を放置していることが、製薬会社ファイザーの実施した実態調査で明らかになった。高血圧治療ガイドラインは「厳重な血圧低下」を掲げており、専門医も注意を呼びかけている。
 調査は今年2月、高血圧の治療を受けている全国の40―69歳の男女309人を対象に実施した。

  ▽88%が家に血圧計
 69・6%の人が血圧を下げる際の自分の目標値を知っていた。しかし目標値までの血圧降下が「十分できている」としたのは12・3%。「まあできている」が63・8%で、「あまりできていない」が21・4%だった。
 「十分できた」と「まあできた」の計235人にその理由(複数可)を挙げてもらうと、「毎日薬をのんでいる」が82・6%でトップ。次いで「ある程度下げられている」51・1%、「病院と家で定期的に血圧測定している」43・4%、「病院で定期的に血圧測定している」42・6%の順だった。
 ただ、血圧のコントロールについて「常に目標まで厳格に下げるべきだ」と正解したのはわずか9・7%。67・3%の人が「目標付近まで下げればよい」とするなど、認識の甘さが浮き彫りになった。
 家に血圧計を持っている人は88・3%の273人に上ったが、毎日測定していたのは4人に1人。測定頻度は「時々」が36・3%、「2、3日に1回」が17・2%で、ほとんど使っていない人も10・3%いた。
   
 ▽家庭での測定は非常に重要
  血圧計を定期的に使っていた239人にいつ測定するかを聞くと、最も多かったのは「決めていないが一日一回」の36・4%。次いで「朝晩一回ずつ」が25・1%、「朝一回」が17・6%と続いた。血圧を毎日、朝晩少なくとも1回以上測定している人は全体の13・2%、41人にとどまった。
 この結果について、慶応大医学部の猿田享男(さるた・たかお)教授は「日本の疫学研究では、血圧が140/90以上になると心臓血管障害による死亡や脳卒中の発症率が増加しており、目標まで厳格に下げるべきだ」としている。
 また、早朝の血圧が高い「早朝高血圧」の人は心筋梗塞(こうそく)や脳卒中の危険が特に高いとされており、猿田教授は「家庭での血圧測定は非常に重要。その結果、朝の血圧が高い場合や血圧が下がりきらない場合は主治医と相談を」と話している。



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