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息苦しくなり、呼吸不全や寝たきりの原因となる慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)。その実態や診療について、日本医大呼吸ケアクリニック(東京都千代田区)所長の木田厚瑞教授に聞いた。
―呼吸機能が低下する仕組みは。
「たばこの煙に含まれるニコチンやタール、一酸化炭素などの有害物質によって、気管、気管支といった気道や肺に、異常な炎症が起きます。気道の壁はむくんで厚くなり、スポンジ状の肺胞構造は破壊されヘチマのようにスカスカになる。このため、肺の中の空気を吐き出しにくくなって息苦しくなり、せきやたんも出るのです」
―どのような苦しさですか。
「息は吸えるが、肺が過剰に膨らむ上、気道が狭いので息が吐けない。ストローをくわえて吐いているようなものです。発作が治まると息が楽になるぜんそくと違い、息苦しさはずっと継続します」
―喫煙者全員が発症するのですか。
「発症は喫煙者の15―20%で、遺伝的背景があるのは間違いないのですが、それが特定できていないので、発症しない保証はありません。ただ、発症や重症化は、吸う量と年数に比例します。一日に吸う本数に喫煙年数をかけて、四百を超えていれば危険です」
―喫煙開始が早いほど進行しやすいとか。
「肺胞の数は、生まれたときは約六千万個と未熟な状態で、成長につれて増え約三億個になります。肺が完成しベストな状態になるのは二十五歳から三十歳で、それまでは若葉の状態。だから十代の喫煙は特に良くない。高齢患者が多い中で、わたしが診療した三十歳すぎの患者さんは、十二歳から吸っていたそうです」
―ほかに危険因子は。
「乳幼児期に肺炎などの呼吸器疾患があった人や、親きょうだいが患者だった人、戦後間もなくのように育ち盛りに低栄養だった人などは、発症するリスクが高いようです」
(続く)
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