| 運動能力や視覚、聴覚の低下などで、高齢者は交通事故に巻き込まれることが多い。こうしたお年寄りを交通事故から守ろうと、JA共済連が「交通安全レインボー体操」を考案し、普及を進めている。東京都老人総合研究所の青柳幸利(あおやぎ・ゆきとし)研究室長(運動科学研究グループ)は「交通事故減少のきっかけになれば」と話している。
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身体機能全般が衰え
高齢者は(1)運動能力の低下(2)注意力の低下(3)視覚、聴覚や反射能力の低下―など、身体機能全般が衰える。このため横断歩道を青信号で渡り切れなかったり、車に気づくのが遅れたりして、事故の危険が増える。 運転していた場合は、ブレーキの踏み込みやハンドル操作などが遅れ、加害者になりかねない。 「高齢者の身体機能は全体的に衰えてしまうのが特徴。だから運動能力が低下している場合は、注意力など他の機能も落ちている」 こう説明する青柳室長によると、高齢者の身体機能の指標となるのが歩行能力だ。歩行速度が極端に遅かったり、よたよた歩くような場合は、反射力や注意力なども衰えている。以前は普通に歩いていたのに、急に歩行速度が落ちるなどしたときは要注意だ。
▽歩行速度で死亡率に差
青柳室長が、高齢者の歩行速度を4段階に分けて比較したところ、遅いほどその後の数年間の死亡率が高く、速い人と遅い人との間には数倍以上の隔たりがあった。 こうした身体機能の衰えの予防と回復を目指して考案されたのがレインボー体操。敏しょう性、判断力を高める手指の運動や歩行能力を高める足裏運動、首と肩の運動などを組み合わせている。大部分はいすに座ってできるなど、高齢者の体力に合わせて考案されているのが特徴。 青柳室長は「お年寄りの体操にふさわしい。何歳になっても体を動かすことは必要で、運動すれば身体機能は回復するし、筋力も回復する。工夫しながら体を動かす仕組みを作っていくことが大切だ」と強調している。
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