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正座する生活にも対応 |
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日本人は欧米人に比べ、骨盤に接触する大腿(たい)骨の突起部分=大腿骨頚部(けいぶ)部=のねじれ方が大きい。また日本の生活様式は、正座など股(こ)関節を曲げたり、足をひねる角度が大きい。こうしたことを考慮し、日本人に合わせた人工股関節が開発された。 ▽4条件を満たす必要 ![]() 「これまでは欧米の製品のサイズを小さくしたものが使われていたが、問題が多かった」と、日産厚生会玉川病院(東京都世田谷区)の松原正明・股関節センター長。 股関節の形成に異常があったり、年を取るとともにすり減ったりした場合に、人工股関節が使われ、年間約3万人が手術を受けている。日本では形成不全が約9割を占め、特に女性に多い。 人工股関節は、大腿骨に棒状の支えを押し込み、その上に付けた骨頭と、骨盤側のカップが組みわさるようになっている。①緩みにくい②外れにくい③すり減りにくい④入れ替え可能―という4条件満たす必要がある。 日本人の骨格の特徴を調べるため、松原医師らは、米ベイラー医大のフィリップ・ノーブル教授らと共同で、日本人女性207人の股関節をエックス線CTで撮影して調べた。その結果、大腿骨の突起部分のねじれが、欧米人は15度だったのに、日本人女性では30度、変形性股関節症の場合は45度もあった。 このため、棒状部分が長く真っすぐな従来品を日本人に使う場合は、製品の形に合わせて骨の一部を削るなどの処置が必要だった。ノーブル教授は「欧米の人工股関節の形状は日本人に合わず、無理に入れると骨折する」と指摘した。 ▽曲げる角度は140度以上 そこで松原医師らは、日本人向けのポイントを絞り込んだ。 「長いと、下の方にも力がかかり、だんだん骨が薄くなっていくので、短い方がいい。また正座などの際に、先端部分が骨盤側と接触すると脱臼しやすくなるので、くびれが必要。ねじれた大腿骨に合わせた形に、人工股関節も曲がっている方がよい」 こうした点を考慮した人工股関節を米医療機器メーカーのストライカーと共同で開発した。長さは従来の約3分の2。座った姿勢から立ち上がる場合に股関節を曲げる角度は140度以上に対応でき、和式トイレでも脱臼せずに使えるという。 松原医師が昨年3月から装着された145人についてまとめた結果では、緩みや通常数%で起きる脱臼もなく、順調に機能しているという。 |