| 消化器病の専門医らが設立した「消化器医食会」が、がん患者を対象に一昨年から実施していたシイタケの有用成分に関する臨床研究で「がん治療の補助食品として有用」との結論がまとまった。抗がん剤の副作用を和らげ、身体状況など生活の質(QOL)を改善するという。 消化器医食会は、日本高齢消化器病学会の研究会として発足。最初の臨床研究として、シイタケ有用成分のサプリメント(健康補助食品)「ミセラピスト・超微粒子βグルカン」(味の素)を取り上げた。
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23%がQOL改善
山口大医学部消化器・腫瘍(しゅよう)外科の岡正朗(おか・まさお)教授が研究代表者になり、2004年5月から全国49の病院でがん患者にミセラピストを1日1袋、3カ月間飲んでもらい、抗がん剤の副作用軽減やQOL改善などの効果を調査。236人のデータを得た。 QOLについてのデータが得られた180人では、改善42人(23%)、不変122人(68%)に対し、悪化16人(9%)と有意な改善効果がみられた。 また抗がん剤を使っている患者では、副作用の白血球減少が低く抑えられることも分かった。 全体としては、ミセラピストの摂取でQOLや白血球減少、栄養状態などで有意な改善効果が得られ、がん患者への有用性が期待できるという。
▽NK細胞を活性化
ミセラピストは、シイタケエキスから抽出したβグルカンを1日分の1袋100グラムに15ミリグラム含む。βグルカンは、キノコ類に含まれている成分だが、通常の形では粒子が大きく、腸で吸収されにくいため、微粒子化して吸収しやすくした。 味の素はβグルカンを成分とした注射薬「レンチナン」を開発、1985年に抗悪性腫瘍薬として承認を受けた。その後、健康補助食品としても開発、2003年末から通信販売している。 安全性は動物実験や健康人の実験で確かめており、免疫力の上昇を示すリンパ球のナチュラル・キラー細胞の活性化が確認されている。 同会代表幹事の中沢三郎(なかざわ・さぶろう)・山下病院名誉院長は「医師としてがん患者に勧められるサプリメントがほしかった。単なる機能性食品ではなく、患者のための〝医療食〟としてある程度明らかな証明はできたと思う」としており、今後も順次、さまざまな健康補助食品の検証を進めるという。
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