点鼻薬を上手に使おう
花粉症の季節近づく

 花粉症の人にはつらい季節が近づいてきた。治療にはまず耳鼻科を受診し、症状に応じた内服薬を処方してもらうのが一番いい。市販薬は仕事などで受診する時間がない人がとりあえず使うものだが、今シーズンは初めて、医療用処方薬の成分を使用した点鼻薬の市販が認められた。点鼻薬はどのように使えばよいのか、自治医大大宮医療センター耳鼻咽喉(いんこう)科の飯野ゆき子(いいの・ゆきこ)教授に聞いた。

  早めの対応が効果的

 「昨年は花粉の飛散が非常に多く大変だった。今年も飛散の時期が近づいてきたが、花粉の量は例年よりはかなり少なそう」と飯野教授は話す。
 花粉症には早めの対応が効果的。通常はまず、初期治療として花粉が飛ぶ約2週間前から抗アレルギー薬を服用するが、症状が出てから受診し、服用する人も多い。
 「治療は内服薬を続けることが基本で、点鼻薬は本来、内服薬の効果が薄いときに使うもの。ただ軽症のときは点鼻薬だけでもいいかもしれない」と同教授。昨年は抗アレルギー薬が入った点鼻薬を使っても効果が薄く、より効果があるステロイドが入ったものを追加したほどだという。
 鼻の中に噴霧する点鼻薬は花粉症の諸症状を緩和する作用があり、特に鼻詰まりを取り、すっきりさせる。
 ただ市販のほとんどの点鼻薬には血管収縮薬が入っている。鼻の奥の膨れた粘膜の下を通っている血管を収縮させることで効き目が現れるが、習慣性が出やすく、使い過ぎるとかえって悪化する。注意が必要だ。

  ▽ 用法通り使うこと

 こうした中、市販されたのは抗アレルギー薬「フマル酸ケトチフェン」が入った点鼻薬「パブロン点鼻Z」。  「従来は医療用の処方薬としてしか使えなかったが、副作用も少なく、市販が認められた。データの蓄積も多く、比較的安心して使える。しかもよいことに、この点鼻薬には血管収縮薬が入っていない」と飯野教授。
 「フマル酸ケトチフェンは内服では約5%の人が眠くなるが、点鼻薬は鼻の中だけに作用するので眠気はほとんど出ないだろう」という。
 点鼻薬は用法通りに使うことが何より大事。飯野教授は「抗アレルギー薬の点鼻薬は、花粉症の期間は1日4回きちんと使えば、かなり症状が抑えられる。一方、血管収縮薬が入った点鼻薬は、ひどいときに1日1―2回、せいぜい1―2週間使う程度に抑える必要がある」と話している。


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