がん情報まだまだ不足
提供に取り組み3年

 放射線治療を中心に、がん患者への情報提供などに取り組んでいる「市民のためのがん治療の会」
(東京都国立市)が、創設3周年を迎えた。がんを克服した会田昭一郎さん(64)を代表に7人で発足したが、現在は会員約820人、これまでに提供したセカンドオピニオンは900件近くに上る。会田さんは「情報不足に困っている患者や家族が多いということ。会を始めてよかった」と振り返っている。

放射線治療の普及に遅れ
  会田さんは2000年2月、自宅近くの病院で舌がんと診断された。病状や治療について主治医以外の意見を聞くセカンドオピニオンを、国立札幌病院の西尾正道放射線科医長(現・北海道がんセンター副院長)に求め、同病院で患部に小さな線源を埋め込む放射線治療を受け、舌を失うことなく完治した。
 この際、情報不足や、欧米より放射線治療の普及が遅れていることを感じるとともに「舌がんでは、舌を切らざるを得ず話せなくなる人もいます。放射線治療がうまく適用できれば、自分のように幸せになれる患者がいると思いました」(会田さん)。
 04年1月に、西尾さんらと会を設立。診療に関する講演会の開催やニュースレターの発行に当たっている。
 セカンドオピニオンを望む会員への医師紹介は、約50人の放射線治療医の協力を得てファクスかメールで応じている。ほかの治療が効かず放射線治療に救いを求める人や、がんになった時への備え、会の趣旨に賛同したという会員も目立つ。
 
 

良質な情報の条件
 

会田さんは良質な情報の条件を①科学的根拠に基づく②利用しやすい③がんは人により千差万別なので、相談を受けられるなど相互のやりとりができる―とし、インターネットに関しては「一方的に見る形式のものでは駄目。使えない高齢者もいます」と指摘する。
 会田さんは「こんなに会員が増えるとは思わなかった。国や医療機関による情報提供体制が整っていないことの表れともいえる。これからも患者の立場で365日、対応したい」と話している。
 年会費は2千円で、セカンドオピニオンの紹介料は初回2千円、2回目からは1千円。問い合わせはファクス042(572)2564か、電子メール(com@luck.ocn.ne.jp)で受け付ける。


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