子供でもメタボリック
食育健康サミット開く

 健康づくりや生活習慣病の治療と予防を食生活の面からとらえ、食育の大切さとご飯食の役割を考えようという「食育健康サミット」が、日本医師会館(東京都文京区)で開かれた。今回は、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)が子供でもみられることが紹介され、専門家が予防や望ましい食生活の在り方などについて講演した。
 

     問題は内臓脂肪の量
  まず、大阪大名誉教授で住友病院長の松沢佑次さんが「メタボリック症候群は動脈硬化のハイリスク状態。肥満度は大したことではない。問題は外からは見えにくい内臓脂肪の量」と説明。
 対策は内臓脂肪を減らすことで「一に運動、二に食事。しっかり運動し、ご飯と野菜を中心とした食生活が大事だ」と指摘した。
 厚生労働省研究班の主任研究者として、小児(十五歳未満)の同症候群の診断基準作りを進めている浜松医大教授の大関武彦さんは「2005年からスタートした研究で、子供の時期から動脈硬化が徐々に進行していることが分かってきた。子供のメタボリック症候群も明らかになりつつある」と解説した。
 「メタボリック症候群があると血管の柔らかさに影響が出る」(大関さん)が、超音波で血管を診断すると、肥満の子では血管が硬くなり始めているという。
 大人では、腹囲(おなか回り)が男性85センチ以上、女性が90センチ以上で、血圧、血糖値、中性脂肪などの異常値が診断基準となっている。春までにできる予定の小児の診断基準では、腹囲80センチは固まっており、血圧などの項目は年齢によって幅を持たせることになりそうだ。
 

▽小児の腹囲は80センチ
 

 「腹囲は男女差なく80センチでよさそう。6―20歳を見ると、同じ腹囲でも女性は皮下脂肪が多いが、男性は内臓脂肪が多く腹囲が少なくても注意が必要。健康診断に利用してもらいたい」と大関さん。
 子供でも、予防や治療の基本は運動と食事だ。体を動かさずテレビを見たりゲーム機で遊んだりする時間も、きちんとコントロールしなくてはいけない。また、適正体重を知って、日々の活動に合った、ご飯食を中心にした食事を取ることが重要という。
 大関さんは「これまでの研究では、血管病変は小児期から起こり、肥満外来を訪れる小児の20―30%はメタボリック症候群を発症していると考えられる。きちんとした生活習慣を小児期から確立する必要がある」と話している。


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