『小児成長障害-4』

 成長ホルモン治療の拡充を 
藤枝憲二・旭川医大教授

    

 ―子宮内発育不全性低身長の患者も多いようですが。

 「ひと言で言うと小さく生まれた子供です。そういう子の発育はどうなるのかが、最近ようやく分かってきました。スウェーデンの調査では、多くが2歳までに平均に追いつくものの、18歳まで成長障害が続く子が7%程度いました。そういう子は長じてからの生活習慣病のリスクが高くなるともされています」

 ―発育不全の原因は?

 「母体因子と胎盤因子、胎児因子があります。お母さんの栄養が悪ければ、胎児の発育は当然悪くなる。感染や胎盤が小さいことなどで胎盤機能不全が起きても胎児は小さくなる。また、胎児に染色体異常があれば小さくなる。いろいろな原因が考えられます」

 ―治療法は?

 「こういう子は成長ホルモンが少ないのではなく、効かなくなっている。でも成長ホルモンの投与は効果があります。欧州では3歳までに平均に追いつかない子にホルモン治療をしています。日本も現在申請中で、医師としては一刻も早く認めてほしい。背が低いことはやはり社会生活でハンディになりますから」

 ―副作用は?

 「成長ホルモンには血糖を高める作用があり、生活習慣病への影響が心配ですが、欧州での調査では悪影響は認められていません。長期の影響を追跡する必要はありますが。それより気になることがあります」

 ―それはなんですか。

 「日本の赤ちゃんが小さくなっていることです。2500グラム未満で生まれた子の割合を1970年と2004年で比べると、男児で5.2%から8.4%、女児で6.1%から10.5%と増えています。胎内で十分な栄養を受け取っていないと言え、出生後の成長を考えると小児科医としては心配です」(完)

 

 


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