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医療新世紀
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2017.09.19

受動喫煙でも大動脈疾患
死亡リスク2倍超に

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  受動喫煙にさらされる程度の高い人は、低い人に比べて、大動脈の病気で死亡するリスクが2倍以上に高まることが、筑波大などによる大規模疫学調査で分かった。

 発表した山岸良匡・准教授(社会健康医学)は「受動喫煙で肺がんや脳卒中のリスクが高まることは知られていたが、大動脈疾患との関係が明らかになるのは初めて」としている。

 チームは1988~90年、全国の4万8677人(40~79歳)に喫煙や受動喫煙の頻度、生活習慣や健康状態について尋ね、その後、94%の人を平均16年にわたって追跡調査した。その結果、大動脈の内側が裂ける「大動脈解離」で66人、大動脈がこぶのように膨らむ「大動脈瘤」が原因で75人が死亡していた。

 チームは受動喫煙の頻度を三つに分類。家庭内外でほとんどない「程度が低い」、家庭内でほぼ毎日2時間以上または職場や飲食店でほぼ毎日の「程度が高い」、その中間の「中程度」で、亡くなるまでの年数を考慮して分析した。

 その結果、「程度が高い」人は大動脈解離や大動脈瘤のために死亡するリスクが「程度が低い」人の2・35倍。「以前たばこを吸っていた」人のリスク(1・62倍)より高かった。喫煙者は4・09倍だった。

 また、家庭内より職場や飲食店での受動喫煙の方が、リスクが高くなることも分かった。山岸准教授は「煙にさらされる時間が長く、煙の量も多いためではないか」と推測。飲食店などの受動喫煙対策を強化する健康増進法の改正では「十分な対策を講じなければならない」と注意喚起した。