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2017.07.18

歯が多いと健康寿命長い
東北大、7万人で分析

 高齢者では残っている歯が多いほど日常生活に制限がない「健康寿命」が長く、要介護期間が短いとする研究結果を、東北大歯学研究科の松山祐輔・歯科医師が米国の専門誌に発表した。歯の本数と要介護期間の長さの関連はこれまで明らかでなかったとしている。

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 全国24自治体の65歳以上の男女を対象に実施された大規模な調査「日本老年学的評価研究(JAGES)」の一環。

 対象者に質問用紙を配布し、歯の本数を含む情報を記入してもらうとともに、自治体が持つ死亡日、要介護認定の期日データと照らし合わせる方法を用い、2010年から3年間追跡できた約7万7千人について年齢、性別で分けて分析した。

 入れ歯の使用や既往歴、喫煙や飲酒の習慣、肥満度(BMI)などの影響を取り除いて解析した結果、健康寿命で最も差が大きかったのは85歳以上の層。歯が20本以上残っている場合、0本の人に比べて健康寿命が男性で92日、女性で70日、それぞれ長かった。

 要介護の期間でも、差が最大になったのは85歳以上。健康寿命と同様に歯が20本以上の人を調べると、要介護期間は男性では0本より35日少なく、女性では0本より55日少なかった。

 他の年齢層のデータを加え平均した結果でも、歯が多いほど健康寿命が長く、要介護期間が短い傾向がうかがえた。松山さんによると、かめる食べ物の違いによって栄養状態に差があることなどが影響した可能性が考えられるという。

 「高齢になっても自分の歯をなるべく多く保てるよう、歯周病予防を含めた適切な歯科診療を受け、日ごろのケアで異常を感じたら早めに受診することが大切だ」と松山さんは話している。