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医療新世紀
からだ・こころナビ
2016.12.27

骨転移への理解不十分
前立腺がんで患者調査

 前立腺がんの治療を受けている患者の35%が、骨転移の症状かもしれない背中の痛みがあっても医師に言わず、転移の有無を調べる検査を希望する人も半数に満たないなど、前立腺がんが骨転移の多いがんであることへの理解が不十分なことがバイエル薬品(大阪)の調査で分かった。

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 前立腺がん治療中の50~80代男性が対象。インターネットを通じて「2週間前から背中に痛みを感じ、強くなってきた」という仮定で質問し、300人から回答を得た。

 「医師に言うかどうか」では35%が言わないと回答。その人たちに「前立腺がんと関係があるとしたらどうか」と重ねて問うと、61%が「それなら言う」と答えた。

 骨転移の検査方法についても前立腺がんの腫瘍マーカー「PSA」以外の検査を希望する人は47%と半数以下。その理由としては「前立腺がんとは関連のない症状である」と誤って理解しているか、「PSAを確認しているから」「どのような診断を頼むのか思いつかない」などで、ほかの検査方法も知られていないことがうかがえた。

 前立腺がんが専門の、佐藤威文・北里大准教授によると、骨転移の発見には骨の異常により血液中で上昇する酵素「アルカリホスファターゼ」の検査や、骨の代謝異常をガンマカメラで撮影する「骨シンチグラフィー」、転移が疑われる部位の磁気共鳴画像装置(MRI)撮影などが有効だ。

 佐藤准教授は「骨転移があると、骨折などにより寝たきりになる恐れがある。寝たきりになると、肺炎などの合併症も起こしやすく、生活の質は大きく低下する。ささいな症状でも気付いたら早めに受診することが大切だ」と強調している。