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医療新世紀
からだ・こころナビ
2016.09.27

精神診療指針の普及目指す
22施設が連携し講習

 個々の医師や医療機関によって診療内容にばらつきが大きいと指摘されている精神科医療の現場に、科学的な根拠に基づく診療ガイドライン(指針)を普及させようと、大阪大など全国22の大学や病院が協力し、若手を中心とした精神科医への教育、講習を進めるプロジェクトを始めた。

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 普及を目指すのは、代表的な精神疾患である統合失調症の薬物治療に関する指針と、うつ病の治療指針。

 プロジェクトをまとめる大阪大の橋本亮太・准教授(精神医学)によると、統合失調症への薬物治療では、効果が期待できる抗精神病薬を1種類だけ使う単剤療法が国際的に推奨されている。しかし、国内では複数の薬が同時に処方される例が珍しくないことが過去の調査で示され、深刻な副作用を防ぐために是正が課題になっている。

 昨年9月に、日本神経精神薬理学会が国内外の研究成果を基に、単剤療法を推奨する薬物治療指針を発表した。プロジェクトではこれの普及を目指す。

 橋本准教授は「統合失調症の治療は、薬物だけでなく、心理社会的療法を組み合わせて行うべきだが、まずは科学的根拠に基づく指針が完成した薬物療法について、正しい知識を広めたい」と話している。

 うつ病については、日本うつ病学会が2012年にまとめ、今年改訂されたばかりの治療指針を講習に使用する。

 指針は日本神経精神薬理学会日本うつ病学会のホームページから、いずれも無料でダウンロードすることができる。