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医療新世紀
からだ・こころナビ
2016.07.12

見えなくても自分でメイク
ブラシの代わりに手指使い

 目が不自由でも、手のひらと指をスポンジやブラシの代わりに使ってできる化粧法を、大学院で福祉を研究する女性が考案して講座で広め、視覚障害がある女性に喜ばれている。全く見えない人だけでなく、遠視や近視で鏡が見にくい人にも役立つという。

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 考案した大石華法さん(50)=日本福祉大大学院博士課程に在学=は化粧法を「ブラインドメイク」と名付けた。

 ファンデーションは液状のものを両手のひらに均等に広げ、温めてから顔全体になじませる。アイシャドーや口紅は両手の指先に取り、左右対称に同時に動かせばバランスよく仕上がる。マスカラは、目の周りに医療用テープを貼ってから塗れば顔への付着を防げる。

 考案のきっかけは2009年ごろ、目の不自由な女性から「本当は化粧がしたいけど諦めた」と言われたこと。「見えなくてもできるはず」と暗闇の中でいろいろな方法を試し、現在のやり方にたどり着いた。

 大阪市で10年に「日本ケアメイク協会」を立ち上げ、化粧法を伝える講座を開始。これまでに約120人が学んだ。「大阪まで来るのが難しい人もいる。教えられる人材を育成し、全国に広げたい」と大石さん。

 02年に網膜はく離で突然視力を失った東大阪市の松下恵さん(56)は、見えていた頃の感覚で口紅を塗ると必ずはみ出してしまい、出掛けるのが嫌になった。協会の講座に通い、自分で化粧直しもできるようになったため「娘の結婚式で思い切り泣けた」と笑顔で話す。